80年代ロサンゼルスを舞台に、麻薬の売買に関わる人々を描く『スノーフォール』。シーズン1で優しさと機知を見せた19歳のコカイン売りの少年フランクリンダムソン・イドリス)は今期で一変、ドラッグ帝国を統治する残ボスとして、売買網の拡大を論む。アメリカ全土が政治混乱に傾く80年代の雰囲気を色濃く反映した本作は、FXで放送中。

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■抜けない少年ディーラー vs 後のないCIA職員
犯罪の横行するロサンゼルスのサウス・セントラル地区で、麻薬取引をするフランクリン。路上の安価コカイン売りからスタートした彼は、その機転を活かしてシーズン1でく間に「出世」。今では売買グループの元締めを務めるほか、安価だが危険なクラック・コカインの精製法を会得し、さらにビジネスを拡大しようと企んでいる。イスラエル大物犯罪者アヴィ(アロン・アブトゥブール)とその支持者たちの支援を受け、ロスの裏通りでの存在感をますます高めていく。

そんな彼をにかけようと論むのは、CIA職員のテディー(カーターハドソン)。失職寸前の彼は、CIAの極秘ミッションを担当。中ニカラグアのゲリラによるコカインの密輸を助し、ゲリラの資調達を助けるという、危険な非公式任務だ。これはロナルド・レーガン大統領の命によるもので、80年代アメリカ政の危機に駆り立てた実際のイランコントラ事件がモデルになっている。少年CIA職員の駆け引きが、アメリカ全体を揺るがす事件に発展してゆく――。

■気さくだった少年の心を取り戻すには......
知性的なギャンスターを演じる演のダムソンは、シーズン1の放送でブレイクした新進気鋭の26歳。その演技は映画ゴッドファーザー』に登場する裏社会の成功者、マイケル・コルレオーネにも匹敵する、とVultureは讃える。隙がなく、常に一歩先の動きを用意し、切るべきカードを懐に用意しておく周到なキャラクター璧に演じる。

シーズン1では気さくで利口な少年だったフランクリンも、今期はまるでのように残な人物に変化。演じるダムソン本人はNewsweekのインタビューで、麻薬取引での失敗を繰り返して心が折れ、裏社会の人物との衝突を経て次第にモンスターのような男に変貌した、と背景を明かしている。関係者にはボスとして接するフランクリンだが、淡い心を抱くメロディーレイン・エドワーズ)の前では少年の心を取り戻す、とダムソン彼女の存在は、フランクリンが優しさを取り戻す鍵となるのだろうか。

シーズン1放送前にダムソンGQのインタビューで、フランクリンにはの相手を見つけてほしいとっていた。スマートで弱みを見せない彼にとって、人の存在は良い意味で弱点となるだろうとのこと。シーズン1では互いに親しみを感じていながらも、麻薬の隠蔽に利用して傷つけてしまった過去を持つ二人。今シーズンでの関係が気にかかる。

80年代ロサンゼルス空気
不安定な政治情勢と、輪をかけて治安の悪いサウスセントラル地区の空気感を、画面を越えて味わわせてくれる本シリーズ。Vultureは、80年代ロサンゼルス空気が隅々にまで行きわたっており、独特の空気感を確立していると評価。銃撃戦や脅しなどスリルあふれるシーン目白押しで、この上なく素晴らしいシリーズだと賞賛している。特に第1話は駄のないストーリー運びで、緊迫感を残したエンディングまで一気に魅せてくれる。

プロデューサージョンシングルトンは、細心の注意を払って80年代ロサンゼルスの音とを画面に再現。Atlanticはこうした入念な時代考を讃えるほか、アメリカ歴史上の事件の背景を知ることをできる点が興味深いとしている。

路地裏を制する少年の活躍がしいクライドラマ『スノーフォール』は、FXシーズン2が放送中。(海外ドラマNAVI

Photo:『スノーフォール』シーズン1
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