スポーツカーに一番大切な要素は、大排気量エンジンでも大パワーでもなく、官性かもしれません。FFスポーツ"CR-X"の3代として市場に投入されたCR-X デルソルは、まさにそんな性追求したモデルでした。一部のマニアには、魔性の魅を持っている、と言われるCR-X デルソルとはどんなクルマだったのでしょう。

ホンダ CR-X デルソルとは?
ホンダ CR-X デルソル

CR-X デルソルは、CR-Xの3代として、1992年3月に登場しました。もともとCR-X(バラードスポーツ)は、FFライトウェイスポーツを標榜した2+2の2ドアクーペでした。

最高出130ps(グロス)を発生する1.6L 直4DOHCエンジン(ZC)を800kg前後の軽量ボディに搭載し、スポーティ度の高いコンパクトなクーペというコンセプト2代目モデルにも受け継がれ、1989年マイナーチェンジでは最高出160ps(ネット)を発生する1.6L 直4DOHC VTEC(B16A)エンジンが搭載されました。

しかし販売に苦戦し、3代へのモデルチェンジの際に大きくコンセプトを変え、クローズドボディからオープンボディとなります。それが、CR-X デルソルです。

ホンダ CR-X デルソル

CR-X デルソルは、メタルトップを備えたハードトップです。”新しいスポーツの楽しみ方”の創造をめざしたCR-X デルソルは、数値やデータで表現することができない、いわゆる官評価に重きをおいたクルマです。ちなみにデルソルは、スペイン語で「太陽の」という意味です。

ボディ形状は、ルーフの取り外しができる、いわゆるタルトップで、アルミニウム素材を使用しており軽量で取扱いやすい設計。その開閉は、1.5LのVXiと1.6L VTECのSiRに手動の「マニュアルオープンルーフ」、SiRに電動の「トランストップ」の2タイプが用意されていました。

マニュアルオープンルーフ

マニュアルオープンルーフは、トラクリッド裏に専用ホルダーがあり、そこに収納する仕組みで、オープン状態でもリアトランク容量をほとんど犠牲にしませんでした。

CR-X デルソル最大の注装備は、電動の「トランストップ」です。当時のでは、同様の開閉方式を採用する種が他になかったほど、独自性に富んでいました。その開閉方法は、次の通りです。

1、室内からルーフ両サイドロックを解除し、メーターバイザー右の開閉ボタンを押し続けることでトラクリッドが上昇を開始。
2、トラクリッドが上がりきるとルーフ後端がチルトアップし、スライドユニットルーフに差し込まれたら、ルーフ後端にあるセンターロックルーフとスライドユニットを接続。
3、スイッチを押すとスライドユニットトラクリッド内に後退し、ルーフを収納。
4、トラクリッドが下降して収納が了します。

所要時間は約45。スライドユニットトラクリッドからせり出してルーフを収納する点が非常に独特で、当時は「まるでサンダーバード秘密基地」とも言われました。

リアインドウが開閉式
ホンダ CR-X デルソル

CR-X デルソルの面い装備として、コクピットの後ろに備え付けられた開閉可リアインドウがあります。開けばエアクルージングの爽快感が増し、閉じればサイドからのの巻き込みを防ぎます。

Bピラーはロールバーの役割をはたし、車両が横転した場合、乗員の安全性を確保します。


CR-X デルソルは、CR-Xシリーズの走りにオープンエア爽快感を加えた意欲的なスポーツモデルでしたが、1997年に生産を終了。CR-Xの歴史に幕が降ろされました。

パワーやスピードは関係ない!? ホンダ「CR-X デルソル」の魔性の魅力とは?