鳥栖の2連勝に笑顔 「勝ったことが一番大事」

 サガン鳥栖の元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスは、11日のJ121ホーム浦和レッズ戦でスタメン出場し、後半終了間際までプレーした。自身はシュート0本に終わり、まだJリーグゴールは生まれていないが、「勝ったことが一番大事、危険なゾーン(降格圏)から少し上に行けたのはとても良いことだね」とチームの2連勝に笑顔だった。

 鳥栖トーレスとFW崎夢生の2トップを組み、トップ下のような位置にFW小野裕二が構えた。技術的にも迫の面でもJリーグトップクラスの前線だったが、その良さを発揮できる場面はほとんどなかった。浦和日本代表DF槙野智章が、「地上戦でも中戦でも、しっかりとデュエルができた」と振り返ったように、厳しく寄せる相手を突破する場面はほとんどなかった。

 そのなかで見せ場が訪れたのは後半15分だった。浦和MF青木拓矢が自サイドで味方を探しながらゆっくりドリブルしているのを見逃さず、トーレスしくプレストーレスゴールライン際まで追い込んで青木からボールを奪い、ゴール横までドリブル。ゴール前でフリーだった崎にラストパスを通した。しかし、崎がまさかのトラップミスを犯し、強引に放ったシュート浦和GK西川周作に弾き出されて決定機を逸した。

 ある意味では、この守備がハイライトになっただけに試合後のトーレスは「私のパフォーマンスは、今日も良くできていたと思います。前半は浦和の方が良かったので、みんなで頑って守って、後半はゴールを奪ってそのまま1-0のまま頑ることができました。勝ったことが一番大事で、危険なゾーンから少し上に行けたのはとても良いことだね」と振り返った。


「毎回このようなコンビネーションができれば絶対に得点できる」

 鳥栖において中断期間中の玉補強となったのが、トーレス崎の二人だったが、彼らだけでなく小野を加えたトライアングルが息の合ったプレーを見せられているとは言い難かった。トーレスターゲットになり、崎がこぼれ球を狙うような場面はあったものの、まだまだ連携面では粗さが立つ。

 それでもトーレスは「ゴールすることも大事なんですけど、それほど気にはしていません。毎回、このようなコンビネーションができれば絶対に得点できると思うので、このまま二人ともわがままになることなく、パスを使いながらゴールを決められればと思います。今回は残念で、まだ二人ともゴールできていませんが、必ずゴールできると思います」と、今後の向上に自信を見せた。

 全にボール支配を浦和に明け渡した試合に勝利したことは、残留争いを見れば大きな勝ち点3になった。しかし、そのゾーンから全に抜け出していくには、トーレスの生かし方や周囲との相互理解といった要素について向上させるべき部分はまだまだあると言えそうだ。


(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada

サガン鳥栖FWトーレス【写真:Getty Images】