インターハイ準決勝で荒で約4時間半中断、異例の事態で対応に苦労

 鈴鹿と言えば、サーキット場である。F1グランプリで使用された会場として知られ、オートバイ鈴鹿8時間耐久ロードレース(通称、鈴鹿8耐)も有名だ。サーキット場からほど近い会場で行われた高校サッカーの大会で、11時開始の試合が17時20分まで終わらない「鈴鹿6耐」とでも表現したくなる異例の事態が起きた。試合は、全高校総体(インターハイ男子サッカー競技の準決勝。会場を四日市市鈴鹿に分けて、同時刻開催で行われた。鈴鹿で行われたのは、学園(神奈川第2)と埼玉)の試合。前半を0-0で折り返し、後半の5分から10分にかけて、学園が怒とうの攻撃で3ゴールを奪って一気にリードを広げたが、直後の後半13分にき、試合は中断した。12時4分のことだった。

 が鳴り止めば試合を再開できるが、強い降も伴って、は次第に荒れ始めた。約4時間半におよぶ中断の後、試合が再開したのは、16時半。両チームとも初めての経験で、いつ再開するか分からない、長い時間を過ごした。本来であれば13時頃には終わるため、食は試合後を予定していた。難しかったのは、再開した場合に動きのキレを失わずに、体切れを避けるための食事だった。学園の鈴木勝大監督は「最初は、すぐにが回復すると思ったので、プレー面の修正の話をしていました。ただ、時間が経って、食事をどうするか考えました。最初は、ゼリー飲料などで補食をしていましたが、やっぱり時間が長かったので、途中でパンおにぎりなどを食べるようにしました」とスケジュールが読めない中での対応に苦労していた様子をった。

 藤島崇之監督も、食事の対応には悩んだという。「(再開の)時間が予測できなくて、最初はゼリーだけ。それで、あれっ、もう少しかかるなということで、バナナあんぱんカステラなどを食べさせた。そして、まだ時間がかかるかなと思って、おにぎりを準備したところで試合が始まった」と経験のない対応に追われていたことを明かした。両チームとも中断の長期化を判断し、学園はこの試合やワールドカップ映像を見たり、普段は禁止している各自が音楽を聴く時間を設けたりと精的なプレッシャーから解放する時間を作り、リフティングをする選手がいるなど、リラックスムードにさせていたという。

暑熱対策と悪懸念のため、決勝は予定時刻変更せず

 試合再開後は、捨て身で3点差を追うが猛反撃。再開から7分後の後半20分に1点を返したが、後半33分に再びり、2度の中断。約25分間の中断後、が再びゴールへ襲いかかり、1年生MF須藤が2点を押し込んだが、直後にタイムアップが鳴り、中断前に3点を奪った学園が1点差で逃げ切ることに成功した。

 決勝は、翌13日の11時から行われる。準決勝のもう一つの会場もによる約1時間半の中断があり、14時過ぎに終了したため大会催者側で対応の協議がなされ、学園の鈴木監督は「多的な条件があると思うけど、子どもたちのために、なるべくフェアな条件でやらせてあげたい」と試合時間の変更を希望していたが、試合開始時間を遅らせると、気温が高まり、夕方に予想される悪化に見舞われる可性も高くなることから、時間を変更しない決断が下された。ともに疲労度の高い試合の翌日に決勝を迎えるタフな状況となったが、学園は相手より試合終了が3時間ほど遅く、回復や準備の面でも差を埋めなければならない。異例の長さとなった一戦を乗り越え、初のタイトルにたどり着くことはできるのか。底が試される。

インターハイ男子サッカー8月7日より6日間にわたって熱戦が繰り広げられる。今大会は全高体連公式インターハイ応援サイトインハイTV」を展開。インターハイ30競技の熱戦を無料で配信中。また、映像は試合終了後でもさかのぼって視聴でき、熱戦を振り返ることができる。(平野 也 / Takaya Hirano)

長時間にわたった試合を終えて健闘を称える両チームの選手【写真:平野貴也】