「笑気ガス」と称される亜酸化窒素の入った風船ドラッグ「hippy crack(ヒッピー・クラック)」は、数年前に若者の間で流行し死者が相次いだことからイギリスでは現在、違法ドラッグとして取り扱われている。このほど、この風船ドラッグを若い母親が使用し、胸から下が不随状態になった。『The Sun』などが伝えている。

ブリストルに住む1児の母オリビア・ゴールディングさん(24歳)は、3歳の息子パーカー君を父親宅に預けていた間にパーティーなどで常用され陶酔作用がある違法ドラッグ「hippy crack(ヒッピー・クラック)」を定期的に吸引していた。亜酸化窒素が入った風船を週末ごとに多い時で15個も吸っていたオリビアさんは、1か月ほど前にガスを吸引した後、首と背中に痺れを感じ体全体が麻痺するような感覚を味わった。しかしその症状が自分が吸っていた風船と関係があるとは思いもしなかったために、それ以降も病院へ行くことなく日常を送っていたという。

ところが8月3日、目覚めたオリビアさんは体が動かないことに気付いた。パーカー君に助けを呼ぶように頼み、病院に搬送されたオリビアさんは、吸引した亜酸化炭素が原因で体内のビタミンB12が欠乏し脊髄に変性が生じる疾患「リヒトハイム症」になっていることが分かった。現在のオリビアさんはB12の注射投与を受けており、いずれは完全に回復できることを願っているようだが、それまでには長いリハビリ治療が必要ということだ。

胸から下が不随になってしまったことで、一から両手を使うこと、歩くことを覚えて行かなければならないオリビアさんは、現在は理学療法士の助けを借りて12歩ほど歩くことができるようになったが、このように心中を語った。

「脚には感覚がなく、体全体が痺れています。息子は私と遊びたがっていますが、今の私は息子と遊んであげるどころか自分でトイレにも行けず、飲み物も飲めません。息子に靴を履かせてあげることもできなくなって、心が痛みます。」

イギリスでは、亜酸化窒素は人が摂取する目的で売ったり輸入することは違法であるが、ホイップクリームなどの噴射剤、麻酔などの医療用として使われるのは合法で、これらはショップで手に入れることができる。このニュースを知った人からは「これって自業自得でしょ? 同情する気にもなれない」「こんな愚かな女のせいで、我が国のNHS(英国民保険サービス)が莫大な治療費の支出を強いられるのは実に無駄なことだ」「自分勝手でバカなことして子供に悪いとも思わない母親なんだよ、この女は」「自分の愚かな行為を一生後悔すればいいのよ」「これでこの母親が学べばいいんだけど」といった声があがっている。

画像は『The Sun 2018年8月11日付「LAUGHING GAS NIGHTMARE Mum, 24, is left paralysed from the chest down after inhaling 15 balloons of ‘hippy crack’ every weekend while three-year-old son was with dad」(IMAGE: OLIVIA GOLDING/FACEBOOK)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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