赤ちゃんに対して赤ちゃん言葉を使うことに、賛成・反対といろいろな意見があるようです。

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実はこの問題は、何年も世界中で議論されてきているのですが、2018年に発表された最新の研究では、赤ちゃん言葉は、赤ちゃんボキャブラリーを増やし、記憶を高めるという結果が出ています。

さて、赤ちゃんには、赤ちゃん言葉がいいのか、大人の言葉を使うのがいいのか、どんな声掛けをするのがいいのでしょうか?

『モンテッソーリ教育で伸びる子を育てる!』の著者で、日本・欧米いいとこどり育児を提唱している平川裕貴が、お話しします。

エディンバラ大学の研究

エディンバラ大学の研究では、赤ちゃん言葉は、赤ちゃんボキャブラリーを増やし、記憶を高め、言葉の学習速度を速めるという結果が出ました。

研究者たちは、生後9か月の男の赤ちゃん24人と、女の赤ちゃん23人についてリサーチしたそうです。

エディンバラ大学ですので、当然英語になりますが、その結果、doggy, mummy, tummyなどのように、‘Y’で終わる言葉を赤ちゃんは特に素早く理解したそうです。また、night-night のような繰り返し言葉も、赤ちゃんの吸収力を高めたそうです。

ただ、splashとかwoof というようなオノマトペ擬声語擬態語)については、同じような効果はなかったと言います。

ご参考までに、英語で効果があった幼児語は、

Yummy, tummy, piggy, bunny, teddy, doggie, duckie, dada, peepo, bye-bye

特の効果が見られなかった言葉は、

Splash, bang, moo, whoosh, beep, swish, vroom, boom, meow

が挙げられています。

大人言葉と赤ちゃん言葉はどう違う?

英語と日本語では、言葉の成り立ちもずいぶん違いますので、日本語ではどうか考えてみたいと思います。

大人言葉と赤ちゃん言葉はどう違うでしょうか?いくつか言葉を例に挙げて考えてみましょう。

  • 目-おめめ 手-おてて お腹-ぽんぽん 足-あんよ
  • 服-おべべ 靴-くっく ごはん-まんま 外-おんも 自動車-ブーブー
  • 立つ-たっち 寝る-ねんね 片づける-ないない ぶつける-ごっつ

これらの言葉を声に出して読んでみてください。

英語では最後に‘Y’がつく言葉が効果ありとありましたが、これは言葉の響きがとても柔らかく優しい感じになるからではないかと思います。

同様に、日本語でも赤ちゃん言葉は、とても柔らかくなっていると思いませんか?音を繰り返したり伸ばしたりすることで耳障りが良く、しかもわかりやすくなります。

また、普通の言葉より、赤ちゃん言葉を話す時の方が、高い声になりませんか?声が高くなることで、耳や脳の発達が未熟な赤ちゃんには、聞き取りやすくなるのだと思います。

電話などでも低い声は聞きとりにくいですよね。ですから、オペレーターなどは、オクターブ高い声で話したりします。

研究結果からわかることは…?

この研究結果からわかること

筆者は、長年幼児教育、特に英語教育に携わってきたのですが、乳幼児の場合、耳に残りやすい言葉、覚えやすい言葉と言うのは確かにあります。

日本でも代々使われてきた赤ちゃん言葉というのは、やはり赤ちゃんにとって覚えやすい、理解しやすい言葉ではないかと思います。

TVやラジオ、CDなどない時代には、赤ちゃんが言葉を覚えるのは、親や周りの人からの語り掛けだけだったでしょう。

家事で忙しく、子育てだけに時間が取れなかった昔の母親にとって、赤ちゃん言葉は、赤ちゃんに素早く言葉を理解させるための方法だったのかもしれません。

まとめ

筆者は、昔からの知恵は、今の科学では太刀打ちできないほどの、膨大な数の経験から得たものが多いと考えています。

赤ちゃん言葉が、昔から使われてきているとすれば、それは、代々親達が効果ありと感じてきたからでしょう。

さらに、今の科学で言葉の発達にプラスに働くということが証明されたのだとしたら、赤ちゃん言葉を使わない手はないですよね。

言葉が溢れている今の環境では、子どもが2歳半くらいになれば、自然と赤ちゃん言葉は抜けていきます。長年3~6歳児を預かっていますが、赤ちゃん言葉が抜けなかった子など一人もいませんでしたよ。

<参照>Mail Online