時間と予算に限りがある人でも、今すぐコストゼロでできるスキルアップ術がある。“文章を書く”ことだ。最近読んだ本の感想や今の自分の想いなど、内容は何でもいい。文章を書くという行動はストレス解消になるだけでなく、様々なメリットがある。

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“書いてアウトプット”すれば、学んだ知識は定着する
新しい知識を得るために、読書を習慣にしている人は多いだろう。その知識を頭の中に定着させるためには、インプット(読書)だけでなくアウトプットすることも大切だ。独学で東大・ハーバード大に合格したという本山勝寛さんは著書の中で、読書感想文をブログに書くアウトプット法を勧めている。

本はたくさん読んでいるけれど、あまり身についていない、実践にいかされている実感がないという人が陥りがちなのは、インプットに終始していてアウトプットが絶対的に欠けてしまうこと

本山勝寛『最強の独学術-自力であらゆる目標を達成する「勝利のバイブル」』より引用

不特定多数の人に公開されるブログの場合は、紙のノートやメモと違って他人に読まれることを前提としているため、わかりやすい内容に整える必要がある。自分が本当に理解できていないと、他人から見てわかりやすい文章にはならない。そのため、ブログを書き続けるうちに自然と理解が深くなり知識が定着するようになる。

頭の中のモヤモヤを言葉にする練習で“伝える力”を鍛える
ボーッとしていても、頭の中には自然と様々な考えや感情が沸き起こってくる。でも、いざそれを言葉にしようとすると……意外と難しいのではないだろうか?

漠然とした不安や恐怖、喜び、悲しみなどの気持ちをうまく言葉にすることができれば気持ちがラクになるし、日々のコミュニケーションにももちろんプラスになる。仕事だってうまくいくはずだ。コピーライターの梅田悟司さんの著書『「言葉にできる」は武器になる。』によると、自分の気持ちを言葉にする力は“たくさん書くこと”で鍛えられるそうだ。

書き出す言葉は、単語でも、箇条書きでも、文章でも構わない。無理に文章にしようとすると、うまく書こうとしてしまったり、論理的に考えようと身構えてしまうため、よい結果に結び付かない。慣れてきたら文章にすることを意識したほうがいいのだが、最初のうちは頭に浮かんだ内なる言葉が消えてしまう前に、とにかく書き留めるのがよい

梅田悟司『「言葉にできる」は武器になる。』より引用

最初から整ったきれいな文章で書こうと思わずに、頭の中のモヤモヤを思いつくまま紙に吐き出してみよう。吐き出された言葉を見て、「自分の頭の中はこんな想いが渦巻いていたのか」と改めてびっくりするかもしれない。梅田さんによると、一見地道なこの作業を続けることで、だんだんと“自分の想いや気持ちを言葉にする力”が磨かれていくそうだ。

無料ブログサービスや手持ちの紙で今すぐ始められる方法なので、ぜひ練習してみよう。

text吉野潤子

Photo by渡辺大輔(編集部)
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掲載:M-ON! Press