連続テレビ小説「半分、青い。」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)
第23週「信じたい!」第133回 9月3日(月)放送より。 
脚本:北川悦吏子 演出:土居祥平

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133話はこんな話
2010年、夏。
律(佐藤健)はアメリカ(スタンフォード)から帰国し、東京に課長職で赴任していた。
ある日、引越し先の川沿いで五平餅の屋台を引く鈴愛(永野芽郁)と再会する。

風の谷or ムーミン谷の律
不況のおり、律の仕事・ロボット開発は縮小気味で課長といえども閑職らしい。しかも律は離婚していた。
そんな状況ながら、律の表情は昔と比べてきりっとしている。他局のドラマの別の役の影響か、はたまた、人生の逆境にあって、いよいようっとりしている場合でなくなったのか。

引っ越した先は、東京のどこか、川のある町「風の谷」。
広くて、抜けがよくて、緑があっていい感じ。
紹介してくれたのは、あの正人(中村倫也)だった。
大学時代から細々とつきあいは続いていたらしい。

アメリカ帰りはハグするものと手を広げるが、律は応じない。アメリカ前に鈴愛とはハグしていたが。
それはともかく、植田町(植田!)正人は恋人はいるもののまだ独身。
自由な同士、気楽に語り合うふたり。佐藤健中村倫也の会話はいつもいい感じだ。
でも、そこに正人の律に対する気遣いもこそっと・・・。

ゆかりの人、続々
宇佐川先生(塚本晋也)までやって来て、旧交を温め合う。
でも、それもまた律のこれまでの研究はもうできないという話が主軸で・・・。
先生もまた東京に戻ってきたのかと思ったら、東京に集まりがたまたまあったからだとか。

そこへ今度は、律と正人が高校受験のときに助けた犬チロの飼い主・小川友美(大西礼芳)が訪ねて来る。
長寿犬世界記録をとったとか(84年から2010年まで生きた)。
このパターン、「べっぴんさん」の終盤、ショーウインドウのワンピースをもらった少女が大人になって訪ねてくるエピソード(144話)みたいだ。
長丁場の朝ドラに限らず、連続ドラマでは、前半の登場人物や出来事を後半に持ち出してきて、長らく見てきた視聴者を労うようなことがよくある。

五平餅の屋台
川べりを、あやしい五平餅の屋台を引いて歩く女がひとり。
それは鈴愛だった。
東京で仙吉の味を広げることはいいことだが、この屋台の装飾があやしくて「五平餅」という声も覇気がなく、買いたい気分にならないのだが・・・。停まって売っているときはぎりセーフか。
ともあれ小川がきっかけで律は何も知らずに五平餅を食べに行く。
そして、再会。
東京でも川のある場所というシチェーションはいい。
だが
おばさんになったな」と開口一番、鈴愛にビールをぶっかけられる。律、初体験であった。もう40歳なのかな39歳なのかな。
実は正人は鈴愛と先に再会していたのだった。

昔の縁がいろいろ繋がって・・・・。
そして、鈴愛は改めておしゃれして「美魔女や」と律に会いに来る。カンちゃん(山崎莉里那)も連れて。
山崎莉里那は二年前と今とで、成長をちゃんと見せていて驚く。二年前は幼さを演じていたのではないかと
思う、すごいテクニックだ。どこの子? と思ったらホリプロインプルーブメント・アカデミージュニアクラス所属の6歳。なかなかデキると思われる。

さあさあ、ここから残り4週間は、いよいよ鈴愛と律の物語に収束していくのか。
なににしてもより子と翼くんが不憫・・・。外国暮らしでストレスが重なって修復不可能だったというようなことがナレーションで語られるが、2年で日本に戻ってきたのだからもうちょっとの我慢だったのに。でも最初からこの結婚は間違いだったのであろう。そりゃあ、鈴愛と律の物語だもの。小石のように配置されどかされる脇役の悲しみ。

より子役の石橋静河が、この日9月3日、岡田惠和脚本の映画「いちごの唄」のヒロインに決定したと発表された。楽しみです。

今日のアイデアしゃしん アイロンペンギンもすばらしい出来だった。
(木俣冬)

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