今年2018年6/7、旭山動物園では約4年ぶりとなるイワトビペンギンのヒナがふ化! その後すくすく成長してだいぶ大人っぽくなってきましたが、まだ少しヒナっぽさも残っているんですよ。今回は、そんなヒナの誕生から最近までのようすをお伝えしますねー。

【写真を見る】旭山動物園/抱卵中のイワトビペンギン(2018年5/23撮影)

現在、旭山動物園の「ぺんぎん館」では4種のペンギンを展示していますが、そのうち一番体が小さいのがイワトビペンギン。この小さな体を生かし、通常岩場の穴の中で小石を積み上げ簡単な巣を作り、オスとメスが交代で卵をあたためます。園内・屋内放飼場にある岩場でも、抱卵している姿が見られましたよ。

6/7、ふ化当日のヒナの体重は51グラム。その後、ふ化10日目には330グラム、16日目には485グラムと2週間ちょっとで9倍以上に成長! ヒトでいうと、2800グラムで生まれた赤ちゃんが2週間で25キロ超えなんて計算ですから、すごいですねぇ。

ちなみに、両親は今回始めての産卵&仔育てだったそうですが、抱卵も給餌も順調に行えたようです。この「給餌」、食べやすいよう吐き戻したエサを親がヒナに与えるのですが、9/1現在、ほとんど見られなくなったそう。

ふ化して一か月ほど経つと、巣から出てうろちょろ歩くように。この頃、親とは違うふかふかしたヒナの羽毛に覆われているわけですが、徐々に大人の羽毛に生え変わっていきます。この「換羽」、イワトビペンギンの場合はふ化して一か月くらいから始まりますが、キングペンギンの場合は約7か月頃から。キングペンギンのヒナというと「親よりでかくてキウイみたい」なんてイメージがありますが、ほかのペンギンと比べるとヒナの羽毛期間はとても長いんですね。

さて、羽毛が生え変わったヒナですが、見た目にはまだヒナっぽさが。大きさはさほど親とは変わらないものの、イワトビペンギンのトレードマーク「飾り羽」が無いんです。

目の上にぴょこんと生える黄色い飾り羽はまるで眉毛のようだし、もう一つの特徴・赤い目(虹彩)も、ヒナは黒っぽい茶色。クチバシの色も親が赤なのに対し、ヒナはほとんど黒なんです。

ちなみに「ぺんぎん館」では今年もキングペンギンのヒナがふ化! 親とはちょっと違うイワトビペンギンのヒナを観察しつつ、まだ小さなキングペンギンのヒナのようすも見つけてみてくださいね。

※写真提供:旭川市旭山動物園

旭川市旭山動物園 ■開園期間:夏期開園4月28日(土)~11月3日(祝)  ■時間:夏期開園9:30~17:15(入園は~16:00)、10月16日(火)~11月3日(祝)は9:30~16:30(入園は~16:00) ■住所:旭川市東旭川町倉沼 ■電話:0166・36・1104 ■料金:大人820円、中学生以下無料(北海道ウォーカー・出村聖子)

旭山動物園/イワトビペンギンのヒナ(2018年8/20撮影)