帰宅した子どもがいつもより元気がない。暗い顔をしている。「なぜ?なんとかしなきゃ!」と思うのが当然の親心ですね。

子育てママの悩みを救う!ロングセラー育児書『子どもへのまなざし』に学ぶ、名言11選

けれども、対応の仕方によって、子どもが本音を話しづらくなることもあります。『「テキトー母さん」流子育てのコツ』の著者・立石美津子がお話しします。

止めておいた方がよい5つの聞き方

1.熱血タイプ

「今日、○○君に叩かれちゃった~」と子どもが口にすると、やられっぱなしなのが可哀想、また情けなくなってしまい次のように叱咤激励してしまうタイプです。

  • 「そんなことでメソメソして。弱虫ね。もっと強くなりなさい」
  • 「なんで、黙ってやられっぱなしなの、同じようにやり返してやればいいじゃない」
  • 「悔しいんだったら、泣くんじゃないの。頑張って」

実はこの対応は“傷口に塩を塗る”なのです。せっかくママに慰めてもらおうと思ったのに、親もなんだか苛めっ子みたいなっていますね。

ダメ出しばかりしていると、子どもは「どうせママにまた言っても、却って叱られる…」と考えてしまい、本当に苛めがあったとき親にSOSを出せなくなってしまいます。

2.問い詰めタイプ

まだ、何も訴えていないうちから、矢継ぎ早に次のように言われたらどうでしょう。

  • 「どうしたの?一体何があったの?」
  • 「誰かに苛められているんじゃないの?ママにちゃんと話しなさい!」

こんな風に尋問されると、言葉に詰まってしまいます。

そんな親の態度を見て、「余計な心配をかけたくない」「恥ずかしい」「弱みをみせたくない」という気持ちも芽生えてきます。質問魔になるのは止めた方がよさそうですね。

3.一刻も早く解決したいエキサイトタイプ

「今日、幼稚園で○○君におもちゃを取られた~」とただ、それだけ言っただけなのに…エキサイトしてしまうタイプです。

  • 「○○君にまた意地悪されたのね。○○君の家に電話して叱ってもらうわ。だから、安心しなさい」
  • 「今から幼稚園に電話しておいてあげるから。先生からも○○君のこと叱ってもらいましょう」
  • 明日ママも一緒に幼稚園に行って、○○君の様子を見ているから!」

もしかしたら、あなたの子どもの方が先におもちゃを奪い取ったかもしれません。事実関係の把握をしないまま暴走してしまう人ですね。

そして、子どもはこんな風に考えてしまいます。

  • 「ママに言うと、相手の家に乗り込んでいくのでは。そうしたら却って苛められるかも?」
  • 幼稚園の先生が○○君のことを叱ったら、あたしがママにちくったことになり、明日から仲間外れになってしまう」

こうなると、その後の展開を恐れて「却って親には黙っていた方がマシだ」と思ってしまうかもしれませんね。

4.話を聞いてやらないタイプ

子どもが必死で訴えているのに、お皿を洗いながら、スマホパソコンに視線を向けながら、テレビを見ながらなど、上の空で聞かれたら、「ちゃんと話を聞いてもらえてない。もういいや…」と話すことを諦めてしまいます。

最近の病院の医師の中にはカルテデータ化するために、患者の話を聞きながら、目線はパソコンに釘つけの人っていますよね。患者として「ねえ、先生、私の話をちゃんと聞いてくれているの?」と感じてしまいます。

子どもの話を聞くときは手をとめてしっかり向き合いましょう。どうしても手が離せないときは、「お皿洗いが終わったら、話を聞くからね。それまで少し待っていてね」と聞く気持ちがあることをしっかりと伝えることが大切です。

5.話の腰を折るせっかちなタイプ

子どもが帰宅後「「今日、〇〇君に意地悪されて……」と言ったとき、まだ話が全部終わっていないのに『そんなの大丈夫よ。知らんぷりして気にしなきゃいいのよ』と言ってしまうせっかち母さん。途中で話を持っていかれたり、一方的に結論を言われてしまうと、口を閉ざしたくなります。

こうなると、「もうママに話したってわかってもらえない」となり、今度からは話をしなくなります。早合点は禁物です。

子どもが話しやすくなる魔法の言葉

魔法の言葉

聞きたい気持ちはわかりますが、そこをグッとおさえて“話しやすい雰囲気づくり”を作りをしましょう。

「いつもと様子が違うなぁ」と思ったら…

砂糖入りの温かいミルクなどを出してやり、聞く雰囲気作りをしましょう。主体は子ども、ママは聞き役、さりげない態度を貫くのです。決して、まくし立てて追求するのではなく、受け止める場づくりです。そうると、ポツポツと話し始めたりします。

そして、子どもの言葉に極端に反応しないで、「そうなんだ、意地悪されたんだね…」「それは辛かったね…それで?」子どもから言いたくなるように導きましょう。

次は魔法の言葉です!

  • 「うんうん」
  • 「それで」
  • 「そうなんだ」
  • ふーん、それは大変だったね」

話し手は回答を欲しがっているわけではなく、話を聞いてもらいたいのです。更にじっくり耳を傾けてくれる親であれば、ピンチのときは子どもはSOSを出して助けを求めやすくなります。

オウム返しも有効

小学生の子どもが帰宅後「宿題多くて、嫌になっちゃうよ~」と言ってきたとき、どう反応しますか?

「ダメよ!そんなこと言うなんて!」と叱ってはなりません。

どうしてかと言うと「宿題をやらない」と言っている訳ではないからです。「宿題が多くて嫌だ」という気持ちを親に聞いてもらいたいだけなのです。

こんなときは「そうなんだ、宿題多くて嫌になっちゃうんだね」と子どもの言った言葉をそのまま鳥のオウムのように“オウム返し”しましょう。すると「でも、やらないとダメだから、夕飯前に片付けちゃおうかな…」と自分から言い出し、宿題に取り組んだりします。

話を聞かない夫

夫の帰宅後、妻が

  • 「今日、PTAでね、○○さんがこんな発言をして…」
  • スーパーに言ったらチラシに書いてあることと実物が違っていたのに店員が謝らず…」
  • 幼稚園で描いた絵が、うちの子だけ…」

と、妻が愚痴を言い出すと夫は「それで、どうしたんだ。結論は?」と求めてきたり、他のことをしながら上の空で聞いていたり、正論を言って説教をはじめたりしませんか?

そうすると、「もうこの人に話してもしょうがないわ!(怒)」と、話すのが嫌になりますよね。妻は結論がほしいのではなく、話を聞いてほしい、共感してほしいだけなのに…。子どもも同じですよ。

寄り添う

人の気持ちを自然に引き出すためには、こちらが熱心すぎても無関心すぎてもNGです。相手が何か愚痴ったり悩みを打ち明けてきたときは、悲しい気持ち、つらい気持ちに寄り添って、ひたすら話を聞いてやりましょう。これは専門用語で“傾聴”と言います。

これは親子はもちろん夫婦、仕事の同僚・上司と部下、担任と生徒などすべての人間関係にも通じます。

親子は一心同体ですから、自分のことのように思ってドンドン入り込んでしまいますが、却ってうまくはいきません。対応を工夫しましょうね。