ニッポン放送 吉田尚記の家電アナ観察記+(プラス)

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放送業界一のアニメ・漫画通と言われているアナウンサー・吉田尚記のもう一つの好物、家電&デジタルガジェット。そのあくなき好奇心と嗜好に迫ったモキュメント(?)連載。

今月のZOOM! 観察ガジェット
折りたためる「自転車×電動バイク」

グラフィット
glafit GFR-01
実勢価格:15万円
発売中

自転車とバイクのいいとこ取りをしたハイブリッド電動バイク。充電時間約4〜5時間で電動走行距離は約40km(使用条件により異なります)。ナンバー登録と自賠責保険への加入が必要となり、走行時はヘルメットの着用を。スーパーオートバックスなどでも購入できる。


ヘビーチャリンカー吉田が注目する折りたためる電動原付
仕事現場へは“チャリで来た”がモットーのニッポン放送の家電好きアナウンサー・吉田尚記。「これまで都内で2度見かけて、その度にヨダレが出てた」と、家電アナたっての願いで今回取り寄せたのが、クラウドファンディング生まれの折りたたみ式電動ハイブリッドバイク『glafit GFR-01』だ。

「20年の自転車生活で10台以上は乗り継いできた。原付にも乗ったし、中型免許を取って150ccのスクーターに乗ってた頃もある。電動アシスト自転車も黎明期に興味で買ったけど、全然こなれてなくてこんなもんかと思ったなぁ」と、まるで過去のオンナを振り返るように目を細める家電アナ。ペダルの数だけ愛がある。

「そんな電動アシスト自転車も最近明らかにレベルが上がり、電動スクーターも数が揃ってきて、そうした興味を全て満たしてくれたのが自転車とバイクを掛け合わせた次世代の乗り物『glafit』なんだ。走行モードは3つで、自転車のようにペダルだけで走行するエコモード、ペダルと電力で走行するハイブリッドモード、ハイパワーモードはモーター走行の原付という感じ。でも30km以上の距離はバッテリーに不安も。俺は実際走行中にバッテリーがギリギリになったけど、そんな時でもペダルを漕げば走れるのが電動スクーターにはない強みだね」と、新しいオンナの乗り心地を楽しんだようだ。

身長174cmの家電アナが乗ってみるとこんな感じ。ほとんど自転車にしか見えませんが、、シート下部にはナンバープレートが付いています。両輪にディスクブレーキを採用。

「小径車で折り畳み式というのは都内の移動では超重要。雨が降ったり飲酒した場合はタクシーに乗せて帰れる。つまり『glafit』は可搬性がメチャクチャ高い原付なんだ。これが生活にハマるのは、例えば通勤が5km〜15km圏内で途中に激しいアップダウンがある人。また、キャンプへ行く際に『glafit』をクルマに積み、現地のチョイ乗りとして使うのにも最適。ニッチだけれど、あってよかったと思う瞬間が訪れる可能性は高い乗り物」と評価するが、家電アナにその素敵な瞬間はこなかったのか?

折りたたむとこの通り。工具は一切使わず、慣れれば簡単にたためる。重量は約18kg。原付スクーターに比べたら1/3以下の重さ。

「乗ってて面白いけど、何台もあるうちのエースにはならないかなという印象。都内で乗ってて強く思うのは、原付の時速30km制限という限界。この速度じゃ交通の流れに乗れない!」。自転車にエースという発想がそもそも普通の人にはない気がするが、吉田と『glafit』の恋には法定速度という壁がそびえ立っているようだ。

自室に置ける高可搬性バイク。その気になる剛性は?
「ナンバーも付いてるし、メットも必要。ペダルで走っている時でもバイク扱いとなるので車道しか走れないなど、運用のルール的にはまさに“足で漕げる原付”。ただ折りたたんで小さくなるし18kgと比較的軽いこと、モーター駆動で排ガスが出ないから部屋にも入れられることを考えると、フィットするシチュエーションは多くありそう。走行音はチェーン音がしないから自転車よりも断然静か。スマホを充電しながら移動できるUSBポート(オプション)も、超高速モバイルバッテリー付きの原付と考えると面白いよね。鍵が指紋認証で開くから、皆の指紋を登録して職場で共用するなど汎用性も高い。サイズ感や可搬性の面で原付購入を躊躇している人にこそフィットしそうな一台だね」と、チャリンコソムリエは語る。指紋登録は最大20人まで可能なようだ。

後輪部に指紋認証システムがありキーレス仕様。指紋は20人分を登録でき、家族や会社などでシェアして使用する際には便利。

充電は専用充電器からのケーブルを『grafit』本体に直接挿しても、電池を取り外して挿しても行うことができる。

「また自転車乗りからすると、たわみやパーツ自体の精度といった剛性に対する心配があったけれど、折りたたみ式によって強さが失われることはなくとても頑丈。無骨であるがゆえに漕いだときの加速感がイマイチというのはあるものの、悪くないバランスでまとまっている。俺はバッテリーが切れた際に絶望感に打ちひしがれながらも全力で漕いで、時速17kmくらいは出た(笑)。オフロード的なタイヤの太さもあるので、結構荒いところも登れる。スクーターは膝が揃った状態で乗るものだけど、『glafit』はペダルに足を置いた状態でバイク走行できるから、自転車乗りとしてはこちらのほうが楽しい」と、これまで何台ものチャリン娘を尻に敷いてきた男が言うと説得力がある。

「俺の理想は150ccの漕げるバイクだということが『glafit』に乗ることでわかった。普段乗りのメインとサブがあって、そこにまた少し趣向の違うポジションの面白い子が現れたって感じかなぁ」。もはや人間の女子の好みよりもチャリの好みのほうがうるさそうな家電アナ。

嫁がいて愛人がいて、さらには男の娘が登場する自転車生活。案外、ハマるかもしれないぞ?

吉田 尚記(よしだひさのり):オンナに乗った数よりも自転車に乗った数のほうが確実に多いニッポン放送の爆走アナウンサー。アイドルやアニメ、落語に精通しているほか、人々のライフサイクルに合う一台をチョイスする自転車ソムリエとしても活躍中。

※『デジモノステーション』2018年10月号より抜粋。

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掲載:M-ON! Press