1970年の誕生以来、時の流れに影響されることなく、定番オモチャとして君臨する「トミカ」シリーズ。近年では、オリジナルのトミカに加えて、大人を魅了する新シリーズも登場し、今もラインナップは広がり続けている。その最新のシリーズ展開と特徴を紹介しよう。

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大人も子どもも夢中にさせる5つのシリーズ
1970年に誕生したトミカは’80年代末から現在の120モデル体制となったが、このオリジナルモデルのほかにも、いくつかの派生シリーズが存在する。

本来は子ども向け玩具であるものの、トミカは古くから豊富な車種展開や手ごろなサイズ、実車の特徴を見事に捉えたプロポーションで大人からも高く評価されてきた。近年ではこうした特徴を受け継ぎつつ、マニアックな車種をテーマに、リアリティを追求した『トミカプレミアム』や、ヒストリックカーを題材とした『トミカリミテッドヴィンテージ』といった“大人向け”の新シリーズも登場し、ラインナップは大きく広がっている。

多彩な車種が揃うオリジナルはもちろん魅力的だが、正確なディテールやユニークなアクションを備えたトミカの新シリーズは、目の肥えた大人もしっかり満足させてくれるはず。進化を続けるトミカシリーズを親子で楽しんでみるのもいいんじゃない?

1. TOMICA/トミカ
累計販売台数6億4000万台超!シリーズの偉大なる源流


タカラトミー
左/トミカ No.75 スズキ ハスラー
価格:486円

中/トミカ No.6 SUBARU BRZ
価格:486円

右/トミカ No.33 フォルクスワーゲン ザ・ビートル
価格:486円

これまで1000車種以上をモデル化。販売累計も6億4000万台を超えるオリジナルシリーズ。モチーフは最新の乗用車のほか、バスやトラック、建設機械まで、街で見かける乗り物が選ばれている。トミカは箱正面の大きさが決まっており、製品はそれに合わせたサイズに縮小されるほか、安全性を考慮してデフォルメが施される。

2. TOMICA LONG-TYPE/トミカ(ロングタイプ)
オリジナルの流れを汲む、長い車体のモデルたち


タカラトミー
左/トミカ No.125 いすゞ ギガ 木材運搬車
価格:972円

右/トミカ No.140 コマツ モータグレーダ GD675-6
価格:972円

トミカはオリジナルの120車種のほか、建設機械やトラックといった車体の長い題材をロングタイプとして製品化。こちらはNo.121からNo.140の製品番号が与えられており、デフォルメの具合や安全性への配慮もオリジナルに準じている。

3. TOMICA PREMIUM/トミカプレミアム
専用金型使用!リアリティを追求した“大人トミカ


タカラトミー
左/トミカプレミアム 27 トヨタ2000GT
価格:864円

右/トミカプレミアム 29 フィアット 500F
価格:864円

大人向けトミカとして2015年に登場した新シリーズ。ウィンドウモールや灯火類も塗装や印刷でモデル化され、リアルなホイールモデルが装着される。車種により異なるが、ヘッドライトやエアロパーツなどが別部品で表現されるモデルも多い。

4. TOMICA 4D/トミカフォーディー
クルマの鼓動を再現した進化系トミカ、間もなく登場


左から
タカラトミー
トミカフォーディー01 日産 GT-Rバイブラントレッド
予価:1728円

トミカフォーディー03 ホンダNSX ヌーベルブルー・パール
予価:1728円

トミカフォーディー05 トヨタクラウンパトロールカー
予価:1728円

トミカフォーディー06 トヨタハイメディック救急車
予価:1728円

クルマの立体図鑑(3D)としても知られるトミカに“体感”をプラス。トミカのDNAは継承しつつ、エンジンのサウンドや振動を再現。リアルなエンジン音は自動車メーカー協力のもと、実車からサンプリングを行った。2018年10月発売予定。

5. TOMICA LIMITED VINTAGE/トミカリミテッドヴィンテージ
マニアックな車種もモデル化!小さな自動車博物館


「もしもトミカ昭和30年代に誕生していたら」をコンセプトに、2004年に登場したトミカリミテッドヴィンテージ(TLV)。題材となるのは国産旧型車が中心だが、2006年には’70年代から’90年代の国産車、輸入車をモチーフとしたTLV NEOシリーズも登場。

タカラトミー
左/トミカリミテッドヴィンテージNEO アンフィニ マツダ 787B(緑)
価格:8208

右/トミカリミテッドヴィンテージNEO TLV-N174a アンフィニRX-7 タイプR(銀)
価格:2484円

トミカからはじめる、クルマLOVE】

トミカ」といえば、僕らが子どもの頃に遊んだオモチャの定番。クルマを運転したり自分のクルマを持ったりするなんて、ずーっと先のことだと思っていたあの頃、僕らは小さなトミカを手にクルマへの憧れを抱いていたはずだ。月日は流れ、オモチャはずいぶん様変わりしてしまったけれど、それでもトミカは定番中の定番。しかも現在は、大人になった僕らのハートをわしづかみにするコレクションまでラインナップされている。そう。今やトミカは大人にとっても魅力的なプロダクトのひとつ。だからこそ子どもといっしょにトミカを手に取れば、あの頃の僕らのように、きっと、子どもたちもクルマが楽しいものだって感じてくれるはず!

※『デジモノステーション』2018年10月号より抜粋。

text村田 尚之

photo羽田洋(プロペラ映像制作所)
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掲載:M-ON! Press