エルフは北欧神話に出てくる妖精で、本来、自然と豊かさを司る小神族だったと言われており、様々なフィクション作品に登場している。
私が最も印象に残っているエルフと言えば、漫画「ドリフターズ 」のエルフ族解放戦に出てくるエルフだったりもするんだけども、エルフを一躍有名にしたのは、J・R・R・トールキンの『指輪物語』だろう。
トールキンが生み出したSFファンタジー作品は次々と映画化され、世界中にたくさんのファンを生み出した。
アメリカ・イリノイ州に住むキンバレル・イーヴンタイドさんもその一人だ。だがただのファンでは終わらなかった。
彼女はトールキンの描くファンタジーの世界に没入した結果、自分はエルフであり、人間たちの精神を正しい方向に導き、エルフになるのを手助けするために地球に派遣されたと信じているのである。
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トールキンを見て自分をエルフと信じ込む
『指輪物語』を読み、映画『ロード・オブ・ザ・リングス』を何度も観た結果、トールキンの描く世界に引き込まれていったキンバレル。自分はエルフかもしれないと思いはじめ、それは確信に変わっていった。
彼女は自分を、人間とは違う種族"アザーキン"という成長社会の一員で、Pleiadian Starseedだと名乗っている。
彼女はエルフでも位の高いエルフだそうで、人間の精神を高めるために地球に派遣されたと思っている。だが外見的にエルフの特徴が欠けているので、服装や人工装具で補っているのだという。
使命は地球人の精神レベルを高め、エルフになれるよう尽力すること
「できるだけベルベットやシルク、凝った飾り、自然に触発された服を身につけて、位の高いエルフと同じような格好をするの。いろいろなエルフの耳を5種類持っているし、カフスもあるわ。わたしのホンモノの耳は少し尖っているので、いつもつけ耳をするわけじゃないけど」と、キンバレルさん。
彼女は、"プロジェクトエルフィンスター"と自分で名づけた使命を持っている。これは、人間の意識を高め、自分のようなハイレベルなエルフにするのを手助けするというものだ。
フェイスブックなどのSNSを使って、この目的を達成しようと努めている。また、その人の魂が高い意識レベルへと到達できるよう、スカイプで個人的なセッションも行って助言している。
わたしは、人間が本質的に成長して、自然と共に平和に暮らす輝かしい体験ができる時代へ進んで行き、すべての人が享受できる進んだ技術をもてることを望んでいます。人間を認知と経験の両方の高い領域へと導くこと、これがわたしのおもなミッションです
謎めいたエルフの使命に夫や家族、友人は協力的
『ロード・オブ・ザ・リングス』で、エルフは自然と結びついている。キンバレルさんは都会に住んでいるが、できるだけ自然とつながることができる機会を得ようとしているという。
こうしたつながりを密にするために、彼女は自分の家のまわりを植物や花でいっぱいにしている。
謎めいた信念にもかかわらず、キンバレルさんの友人や家族は協力的だという。
夫は彼女が人間以外の存在であることになにも文句は言わないが、エルフのイデオロギーを完全に理解することもないらしい。だが、特に反発されてはいないという。
地球でのミッションは魂が疲弊する
エルフでいることは簡単なことではないとキンバレルさんはいう。
彼女の精神的な旅は困難が多く、"心を開かないタイプ"の人間に、よくネットで笑いものにされるのは残念だという。
人間が高みに昇るのを助けるその使命は、彼女の肩に重くのしかかっている。
『ロード・オブ・ザ・リング』の第三紀で、エルフたちが全員中つ国を去って、不死の国へと船出した時のように、わたしも疲れを感じているの。わたし自身がこの地を去るときがきたら、きっと幸せで穏やかに休むことができるでしょう。
人間全員が高い位のエルフと同じようにふるまうことができるはずと信じているけれど、彼らがそうした社会へ行くのに、あまりにも遅々としてなかなか進まないので、わたしの魂は疲弊しているわ。
わたしは、忍耐強くもあり、同時にせっかちでもあるから、それがわたしの中に深い悲しみと重荷を引き起こすことがよくあるの
インターネットの普及で繋がるアザーキン(異種族)
全世界に広がるアザーキン(異種族)の世界は、インターネットの出現と関わりがあるようだ。
もっとも古いアザーキンのネットソースは、1990年にさかのぼるElfinkind Digest のメーリングリストで、昔はこのような規格外の考えをもつ人は、真剣に受け入れようという仲間を見つけるのは大変だったことだろう。
昨今は、インターネットとSNSの普及で、同胞を見つけて接触したり、一見奇妙に見える自分の情熱をシェアしたりすることは容易になり、アザーキンの活動も活性化しているようだ。
References:mirror/ written by konohazuku / edited by parumo
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