なぜ、この犬がターゲットにされなければならなかったのか。飼育放棄や暴行など動物虐待があとを絶たないイギリスで、またしても悲しいニュースが飛び込んできた。ある女性の飼っていた愛犬が、何者かに化学薬品を浴びせられ酷い火傷を負い、最終的に安楽死を余儀なくされたのである。『Manchester Evening News』『The Sun』などが伝えている。

ストックポートのチードルヒースに住むジーン・ホーリーさん(63歳)は5年前に最愛の夫を失くし、以降ヨークシャー・テリアの“デイジー”を支えに生きてきた。夫の死後、デイジージーンさんの癒しとなり、生きていく前向きさを与えてくれた大切な存在だった。ところがそのデイジーが突然誰かに攻撃され、命をなくす結果になってしまったのである。

9月2日、外出の用があったジーンさんは、家族ぐるみで付き合っていた信頼できる友人にデイジーの世話を頼んだ。しかしその間、デイジーが何者かに裏庭で化学薬品を浴びせられ、顔と両目に激しい火傷を負わされるという事態が起こった。

ジーンさんの友人はデイジーが襲われていた間、裏庭へ続くドアを開けっぱなしにしたままジーンさん宅の2階におり、事態に全く気付かなかった。午後8時頃自宅に戻ってきたジーンさんが裏庭で息も絶え絶えの愛犬を発見し、急遽動物病院へデイジーを連れて行くも、怪我が酷いことから安楽死となった。

突然、愛犬をこのような形で失ったジーンさんは「起こったことが未だに信じられません。門の外から誰かが排水溝洗浄液のような強い化学薬品をデイジーに浴びせたようです。デイジーは、人になついていて誰も噛んだことがなく、とても可愛い犬でした。夫が亡くなってからはどれだけデイジーに慰められてきたことか…」と悲しみを露わにした。

現在、RSPCA(英国王立動物虐待防止協会)は、事件の目撃者がいないかどうか情報提供を呼び掛けながら捜査を続行している。検査の結果でデイジーに浴びせられた化学薬品は「酸」ではないことがわかっているが、正確に何であるかは判明していない。捜査に当たっているRSPCAのヘザー・モリス捜査官は「襲われたデイジーがどれだけ辛い思いをしたか、可愛がっていた犬を失った家族がどれほど悲しい思いをしているか。それを思うと本当に胸が痛みます」と話している。

このニュースを知った人からは「目撃者がいたら名乗り出てほしい!」「こんなことする奴は自分が同じ目に遭えばいいのよ」「よくもこんな残酷なことができるな。心が折れるよ」「何の罪もない犬がこんな目に遭わされるなんて…かわいそうすぎる」「抵抗できない動物を襲うような奴は悪魔でしかない」といった怒りの声があがっている。

画像は『Manchester Evening News 2018年9月14日付「Much-loved Yorkshire Terrier Daisy dies after chemicals were thrown in her face in garden」(Image: RSPCA)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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