以前、コネタで「アニメから飛び出したようなデザインバッグ」という記事を書いたことがある。イラストのように太い縁取りライン、人目を引くポップなカラー配色は、まるでアニメやマンガの世界から飛び出してきたみたい……。だけど手を伸ばすと触れることのできるそれらは、確かにこちら側世界の物体で。
2次元3次元を行き来してるかのような感覚を味わえる、あの時のあのバッグは衝撃でした。

そして、またしても! しかも、今度は文具! サンスター文具株式会社が8月中旬より発売されている『FAKUS(フェイクス)』は、立体に見せかけつつ実は平面の、“だまし絵みたいな文具”シリーズなんです。
兎にも角にも、画像をご覧いただきましょうか。これ、イラストじゃないんですよ!? どれも、れっきとした文房具メチャメチャ奥行きがあるように見えるけど、実際はそうでもない。平面なんです。

同シリーズでは「B7メモ」(税抜250円)、「A5ノート」(税抜200円)、「B5ノート」(税抜230円)、「ふせん」(税抜300円)、「ペンケース」(税抜650円)といった文具たちがラインナップされており、それぞれ以下のような特徴があるらしい。
・紙製品は角が少しカットされており、イラストが奥行きのあるデザインになっている
・ペンケースは丸筒型デザイン等のイラストが入っており、立体風に見えるが実は平面
そして、ご心配なく。紙製品、ペンケース共に、中身はシンプルで実用性のある罫線やサイズになっているそうです。

ところで、どうしてこのような文具を製作しようと思ったのか?
「以前、Tシャツにネクタイやポケットのイラストが入ったデザインを目にしました。洋服に洋服のデザインが入っていると、違和感でつい目が行ってしまう。そこから『文具に文具のデザインを入れて違和感のある商品があったらユニークではないか!?』と思い立ったのがきっかけです」(同社・担当者)
狙いは、見事的中したわけだ。ナイス、違和感!

そういえば気になるシリーズ名「FAKUS」は、「FAKE(偽物)」と「クスッ(笑)」を足した造語で、コンセプトは「この、さり気ない存在感がすごい」だそう。
「『スイーツなどのイラストが描かれたモチーフ文具は色々あったけど、“文具に文具のモチーフ”はあまりないので面白い!』といったお声を、今までにいただいております」(担当者)
ちなみにシリーズ中、最も人気が高いのは「ふせん」らしい。使用すると通常のものより存在感が増すところが、好評を博しているようだ。

学生から社会人まで、ユーザー層を選ばないデザインになっていると思う。ただ、こんな文具を持ってるとクリエイターに見られちゃいそうな気が……。
無意識に、一目置かれてしまう。そんな文具シリーズです。
(寺西ジャジューカ)

立体かと思いきや平面。2次元かと思いきや3次元。