幅広い年代の人々に親しまれているロングセラーの駄菓子「ビンラムネ」が販売を休止することが分かりました。既にメーカーからの出荷は終了しており、店頭などの在庫のみの販売となっています。

 SNS上では「思い出がまた一つ消える」「好きなお菓子だったので残念」「さみしい」「ショック」などの声が上がっていますが、製造・販売する会社によると、来年中の販売再開を検討しているものの時期は未定とのことです。

委託先の廃業で休止へ

「ビンラムネ」は、瓶の形をしたもなかに粉末状のラムネ菓子を入れた商品で、もなかにストローを挿して粉を吸って食べます。本州の駄菓子店を中心に1個60円から80円で販売されています。

 現在、「ビンラムネ」を販売しているのは岡田商店(東京都台東区)で、1948年駄菓子、玩具、花火の卸売会社として創業しました。同社によると、「ビンラムネ」はもともと、昭和30年代に千葉県内にあったメーカーが考案・製造した商品で、その廃業に伴い岡田商店が製造・販売を引き継ぎ、パッケージを現在のデザインにリニューアルしました。今回の販売休止は、現在の製造委託先の廃業が理由とのことです。

 岡田商店の担当者は「商品は既に(岡田商店からは)販売休止状態となっており、最近は問い合わせが相次いでいます。来年には販売を再開する予定ですが、再開時期はまだ決まっていません」と話しています。

 昭和期からさまざまな駄菓子が根強い人気を保ってきましたが、2017年12月に「梅ジャム」を製造していた梅の花本舗(東京都荒川区)が廃業、今年5月末にはよっちゃん食品工業(山梨県中央市)が「カットよっちゃん(当り付き)」の販売を終了するなど、消費者に親しまれてきた駄菓子が次々と姿を消しています。

報道チーム

販売を休止する「ビンラムネ」(岡田商店ホームページより)