オークションサイトで使用済み下着を売って得た収入は「課税対象になるのか」という質問が弁護士ドットコムに寄せられました。

相談者は数カ月前から、オークションで下着の出品を始め、収入を得ているそうです。しかも、新品での出品ではなく「必ず使用した後、洗濯をして」出品します。片手間の仕事ではなく「頻度はものすごく多く、月60着ほど出品しています」。

この相談者が気にしているのは「この場合は生活用動産扱いで、課税の対象にはなりませんか」という点。納税した方がいいのかどうか、真剣に悩んでいます。使用済み下着を販売して収入を得る行為の問題はさておき、そもそも今回のケースで、女性の収入は課税対象になるのでしょうか。佐藤全弘税理士に聞きました。

●「生活用動産」は原則、所得税はかからない

「最近は、インターネットで手軽に個人の私物を売買することができようになりました。ただ、ほどんどの人は税金の心配は必要ないかもしれません。というのも、相談者が言うように、オークションサイトなどで売った生活用動産については、原則、所得税はかからないからです。

所得税法第9条には『自己又はその配偶者その他の親族が生活の用に供する家具、じゅう器、衣服その他の資産で政令で定めるものの譲渡による所得』は、非課税と規定されているからです。

なお、貴金属や宝石などの1個又は1組の価額が30万円を超えるものは生活用動産ではありません。これらの譲渡による所得は、課税されます」

では、相談者の確定申告は不要でしょうか?

「相当な期間にわたり継続的に譲渡している場合については、譲渡所得ではなく事業所得又は雑所得となり、課税対象となるため注意が必要です。今回の場合、内容はどうであれ、営利を目的として継続して販売しているように思えますので、課税対象とされる可能性はあります」

【取材協力税理士】

佐藤 全弘(さとう・まさひろ)税理士

お客様の立場にたって、わかりやすい税金を目指すとともに付加価値の高いサービスを提供することをモットーとしてお客様のニーズに応えられるパートナーを目指します!

事務所名 : 佐藤全弘税理士事務所

事務所URL:http://satouzeirishi.com/

(弁護士ドットコムニュース)

「使用済み下着」月60枚販売の女性、「納税しないとダメなのかな」真剣に悩む