いじめ

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学校はもとより、職場や地域社会など、さまざまな場に根深く存在するいじめ問題。弱い立場の人、集団とは違う個性の人、その他とりとめのない理由も含めて個人の人格を傷つけ、ときに一生残る傷を負わせる、人間として最低の行為のひとつだ。

しかし、「いじめ」という言葉の曖昧さもあってか、実際には犯罪行為であるにもかかわらず逮捕や裁判に至るのは限られたケースだ。

そんな中、大阪の弁護士が投稿したツイートは11万回以上RTされ、大きな反響を呼んだ。

■いじめは犯罪として処罰されるべきか

しらべぇ編集部は、全国20〜60代の男女1,363名を対象に調査を実施。「いじめは犯罪として処罰されるべきか」という質問に対して、じつに77.8%が「処罰されるべき」と回答した。

いじめ(©ニュースサイトしらべぇ

これは、「体罰は犯罪として処罰されるべき」と答えた59.1%を大きく上回り、現状の生温いいじめ対策に対して、社会が憤りを覚えていることが伺える。

体罰(©ニュースサイトしらべぇ

■20代男性に低い「いじめ厳罰」志向

今回の調査結果を男女・年代別で見ると、ややバラつきも見られる。

いじめ(©ニュースサイトしらべぇ

もっとも高いのは50代女性・60代男性で、ともに9割に迫る。一方、20代男性だけが極端に低く、次に低い30代男性とも11ポイントの差が開いた。

また、60代を除くすべての年代で、女性が男性を上回っている。子供や孫の学校生活を思い浮かべた想像力のゆえだろうか。

■「勝ち組」はいじめ厳罰化に抵抗も?

また、年収別では、若年男性に低い傾向が見られた年代別とは異なる傾向も。

いじめ(©ニュースサイトしらべぇ

もっとも高かったのは、年収300万円以下の層で、300〜500万円の人が続く。「犯罪として処罰されるべき」と考える人の割合が一番低かったのは、年収1000万円以上の人たちで、その差は10ポイントとなった。

2〜30代男性も高年収層も、いじめ厳罰化を支持する割合が圧倒的多数ではあるものの、やや気になる傾向と言える。

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(文/しらべぇ編集部・タカハシマコト

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2018年8月31日~2018年9月3日
対象:全国20代~60代の男女1,363名(有効回答数)

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