女子児童

(hanapon1002/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

6月18日に発生した大阪北部地震により、大阪府高槻市立寿栄小学校のブロック塀が倒壊し、登校中だった4年生の女子児童(9)が下敷きになり死亡した事故で、高槻市は遺族側と和解する方針を決めたことが報じられた。25日にも定例市議会に関連議案を追加提出するという。

対策をとらなかったことによって発生したいたたまれない事故だが、市が和解する方針を決めたことにさまざまな声があがっている。

■解決金を支払い和解する方針

ブロック塀は、高さ1.9メートルのプールの基礎部分に、1.6メートルのブロック8段が積み上げた構造だが、高さや強度が建築基準法の施行令に適合していないにも関わらず、違法状態のまま放置されていた。外部の防災アドバイザーが危険性を指摘し、市教委職員もひび割れを確認していたが、補強用の「控え壁」の設置などはされなかったという。

報道によれば、市は事故後に児童の保護者に解決金を支払い、和解する方針を決めたとのこと。損害賠償額については公表しないようだ。

■「親からしたら地獄」と同情

市と遺族が和解したとしても、亡くなった女子児童の命はかえってこない。『Yahoo!ニュース』や『ガールズちゃんねる』やツイッターでは、あらためて今回の事故への悲しみの声があがっている。

「お金が支払われても、子供は帰ってこない。二度とこんな悲しい事故が無いように点検や検査を定期的にやっていってほしいですね」

「裁判してもなくなった子が戻ってくるわけじゃないしね… 遺族が納得いく形で和解できるならそれがいいのかも」

「何億円支払われても子供は帰ってこない。和解を拒み続けても子供は帰ってこない。親からしたら地獄だろう」

■「お金で解決しちゃう世の中」に疑問も

一方で、遺族の立場になり「和解なんてできるのか」と考える声や、「お金で解決できるのか」と憤る声も。

「自分がこの子の親なら、和解なんてできるんだろうか。もう疲れ果ててしまったのかな…」

「どんなこともお金で解決しちゃう世の中。悲しい限り」

「和解? 子供失って金もらってはい終わり? 理解できねぇな? いくら積まれても許さないだろ」

「和解なんてただの言葉。子供亡くして誰が心から和解できるっていうの?」

問題を放置し続けた怠慢によって引き起こった、残酷ともいえる事故。二度と同じ悲劇を繰り返さないためにも、今回の災害を教訓にしなければならないだろう。

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(文/しらべぇ編集部・鳩麦エスプレッソ

ブロック塀倒壊で死亡の女児、市が解決金で和解へ 「親からしたら地獄」と悲しみの声