Point
・6月から音信不通の火星ローバー・オポチュニティがいつ目覚めるのかはわからない
・先週、火星上空の探査衛星がオポチュニティの姿を写真に収めることに成功
・火星の空は晴れてきていて、十分な日光によって充電できれば、復活できる可能性がある

見つかったものの、瀕死状態?

NASAの火星ローバー・オポチュニティは、今春に火星に吹き荒れた巨大な砂嵐以来通信が途絶え、世界中からその身が案じられていました。しかし火星上空の探査機が、オポチュニティの写真を収めることに成功。そして無事が確認されたと思いきや、どうやら通信は未だ届かないようです。

探査機が送信したオポチュニティの写真。ただの白ドットで、探すのはウォーリーより困難。

オポチュニティが沈黙したのは、砂埃が太陽光を遮ったために電力を供給する手段がなくなったためです。ミッションに参加しているエンジニア達も、最初は砂嵐が収まればオポチュニティも回復するだろうと希望を持っていました。しかし、何ヶ月も沈黙が続いた後では、その士気も揺らいできていたようです。

しかし落ち込んでいる場合ではありません。チームはローバーの目覚めの刺激となるように、管制室から毎火星日の朝に、様々な曲をオポチュニティに発信しています。リストには18曲が連ねており、ワムの「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」から、ビートルズの「ヒア・カムズ・ザ・サン」、クイーンの「キープ・ユアセルフ・アライブ」など。ものすごく起床のプレッシャーを感じるラインナップです。

ただ、もし復帰するとしてもその時期は未定。先月末にはNASAオポチュニティコンタクトをとるために、さらに45日間は確保すると述べています。それを超えると、ローバーは復帰しない可能性が高いようです。

Photo on Visual Hunt

オポチュニティのプロジェクトマネージャー、ジョン・カラスはこう述べています。「太陽は靄を貫通してパーサヴィアランス谷を照らしていて、すぐにもオポチュニティ充電池に再充電するのに十分な日光を届けるでしょう。火星の空の粒子量の単位であるタウレベルが1.5以下に下がった時に、NASAのディープスペースネットワークのアンテナを介して命令を送ることによるローバーとの通信の試みを活発にする予定です。もしオポチュニティから反応が帰ってきたら、状態の識別やオンライン状態への復帰工程を開始することを予定しています」

 

とりあえず行方がわかっただけでも一安心。あとは彼女の眠りが覚めるの待つだけです。もしかしたら、同じく火星ローバーであるキュリオシティの目覚めのキスが必要なのかも…。

 

via: Daily Mail/ translated & text by SENPAI

 

活動停止中の火星ローバー「オポチュニティ」を発見! しかし通信は未だ届かず…