「はい、たっちして!(立って)」「ブーブー(車)が通るよ」「ごっつんしない(ぶつけない)ように気をつけて」

悩めるママ必見!最短2日で赤ちゃんが夜早く&長く眠る「ねんねトレーニング」

赤ちゃんや幼児に話しかけるときに使う「赤ちゃん言葉」。その多くは、大人同士でもたまにふざけて使うこともある、耳なじみのあるものでしょう。

しかし中には、子どもに関わる人にとっては「知っていて当たり前」でも、新米ママ・パパが聞くと、何のことやらサッパリわからない言葉や「えっ、そういう意味なの!?」と衝撃を受けそうな言葉もあります。

今回は、そんなちょっと不思議な赤ちゃん言葉を、意味や使用例と合わせて紹介していきます。

「はぁは」

一見「ため息?」と見まがいそうな字面ですが、「歯」のこと。「はぁはをキレイにしようね〜」というように、歯磨きするシーンなどで使います。

「ちー」「ちっち」

小鳥のさえずりのような可愛い印象のこれらの言葉は、どちらも「おしっこ」の意味。

ママが子どもに「ちーしようね」「ちっち出る?」などと呼びかけるときによく使われます。1、2歳の子が、トイレトレーニングで、おしっこが出そうなタイミングをママに知らせるときに使うことも。

そのほか、地方によっては「しー」「しっし」ということもあるようです。

「くっく」

子どもの世界では、「くっくを履いてお出かけしようね」というように、「靴」を「くっく」と言うのが常識(!?)。「なんでわざわざ!? 普通に靴でよくない?」と思うかもしれませんが、「くっく」と言えば、より可愛く、子どもにも言いやすくなるんです。

「たった」「たぁた」

「くっく」が「靴」というのは、感覚的になんとなく理解できるという人も、「じゃあ『たった』は?」と言われると「!?」となるのでは?

答えは、「靴下」。『全国幼児語辞典』によると、「実際に履くのは靴下になっても、『足袋』に由来する『タータ類』が多用される」とのこと。「たび』から発生した言葉だから、「くつした」なのに「たった」「たぁた」なのですね…。

最初こそわかりにくいですが、キャラクターのニックネームみたいで、一度覚えれば忘れられないはず。

ちなみに、松谷みよ子さんによるロングセラー長編童話「モモちゃんとアカネちゃん」シリーズには、「タッタちゃん」と「タアタちゃん」という双子の靴下が登場しますよ。

「とっと」

「くっく」や「たった」とも似ていますが、こちらは「魚」の意味。そのほかに、「お父さん」や「鶏(鳥)」という意味で使われることもあるようです。

「だいじだいじ」

「大切なこと、もの」の意味。例えば、ママの仕事関係の書類やスマートフォンを指して「これはママのだいじだいじだから、触っちゃダメよ」というように使います。「大切にする」の意味の動詞として使うこともあるようです。

おべべ

もともと「着物」を意味する幼児語ですが、「服」という意味で使われることも。少し古い言い方なので、若い世代だと知らないママ、パパもいるかもしれません。

逆に、おばあちゃんおじいちゃん子なら、いまどきの子でも口にすることがあるかもしれませんね。

「おんも」

「お外」の意味。これも、最近はあまり使わなくなってきた言い方ですが、「おんもに出て遊ぼうね」というように使われることがあります。童謡「春よ来い」の歌詞にも出てきます。

難易度高めな衝撃ワードも登場!

「ないない」

子どもといっしょにオモチャを片付けるシーンでよく使う言葉。「ないないしようね〜」と言えば「片付けようね」「整理しようね」という意味なのです。

初めて聞くと「なくす」や「捨てる」という意味かと思ってしまいそう。

「かんかん」

「頭」を指す赤ちゃん言葉は、「おつむ」が一般的ですが、ほかに「かんかん」なんて言い方も。

前出の『全国幼児語辞典』には、「『禿(かぶろ)』からか」と書かれていました。禿とは、昔の子どもの短く切りそろえた髪型を指すようなので、そこから「頭=かんかん」になったというのは納得できます。

「あいあい」

「相合い傘」のあいあい?「ハイハイ」がなまった言い方?それとも、もしかして「ラブラブ」みたいな意味?

……と意味深な想像をしてしまう人もいるかもしれませんが、実は「あいあい」=「猿」。おそらく「おさーるさーんだよー♪」と歌う童謡の「アイアイ」が由来なのでしょう。

「ちんする」

鼻を垂らしている子どもの鼻にティッシュを当てて「はい、ちんして!」というように使います。つまり、「鼻をかむ」という意味の言葉です。

最近は電子レンジで温めることも「ちんする」と言うので、ちょっとややこしいですね。

「おぶ」「ぶう」「ぶぶ」

「お茶」もしくは「お湯」のこと。飲み物全般を指す場合も。家庭や地方によっては「おぶちゃ」「ぶうちゃ」「おちゃぶ」といったバージョンもあるようです。

「はい、ぶうだよ」というように、赤ちゃんにお茶をあげるシーンでよく使われますが、言葉の意味を知らない人がそんなシーンを目にしたら「ぶうって何!? その茶色い液体、何が入ってるの??」なんて思ってしまいそうです。

「おっちん」

さらに衝撃度が高いのがこれ。ママがやっと歩けるようになったばかりの小さな子に「おっちんして」と言っていたら、すなわち「座って」という意味です。

「おっちん」は関西地方でよく使われる言葉のようですが、ほかにも、「ちゃん」「ちゃんこ」「おっちゃん」「ちんちん」「ちんとん」など、地方によってさまざまなバージョンがあるようです。どれもなかなか衝撃的な響きですね…。

以上、新米ママ・パパにはわかりにくいさまざまな赤ちゃん言葉を紹介しました。知らないもの、「えっ!?」と驚いたものもあったのでは?

最初のうちは、これらの赤ちゃん言葉を「なんとなく恥ずかしい」「実際使うのは抵抗あるわ」と感じる人は多いでしょう。

ただ、実際に子育てしてみると、赤ちゃん言葉を使うことで、子どもにすんなり通じたり、優しい口調で注意できたりと、メリットを感じるシーンも多いものです。

それに、子育てはハードワークなので、渦中にいると、「言葉づかいが恥ずかしいかどうかなんて気にしてられない」という側面も…。

今は「赤ちゃん言葉なんて絶対使わない」と思っている新米ママも、数年後には、無意識のうちに「ちーして!」や「ないないしようね〜」を連発するようになっているかもしれませんよ。