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 とても寒い地域の多いロシアでは、体を温める代わりにウォッカを飲む。だがアルコールは依存性が高く、それがもとで健康を害してしまう。

 事実、ロシアの死因の30%は、アルコールが原因だと言われている。
 もちろん政府もなにもしなかったわけではない。

 その効果はどれくらいあったのかどうかはわからないが、1960年代から80年代にかけて、ロシア旧ソ連)では、過度のアルコール消費の危険性を国民に警告する宣伝ポスター作った。

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 それはカラフルで印象的なグラフィックで描かれており、活発な若者たちを窒息させるヘビや刑務所のボトルなど、強い暗喩を用いてアルコール依存症を表現している。

 酒飲みはだらしなく怠惰で、家族を捨て、同僚を危険にさらしたり、殺人犯になる。

1. お酒を飲むとその熱を求めてヘビが巻き付いてくるよ。そのまま自分がヘビにならないよう気を付けてね! 1972年
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2. 酔っ払いは大目に見られない! 1977年
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3. 人生を酒に吸い取られるな 1977年
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4. これは恥ずべきコンボだ - 怠け者+ウォッカ1980年
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5. かわいい赤ちゃんとお酒、どちらを取るか 1983年
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6. 克服せよ!(ヘビに書いてある文字:「アルコール依存症」)1985年
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7. 彼の内なる世界 1987年
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8. 荒くれパーティーは激しい二日酔いで終わります(入れ墨の文字:「私は秩序が大好きです」)1988年
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9. 酒の階段を下ると暗黒の地下世界がまっている 1988年
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10. アルコールは燃料じゃないぞ!
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 ちなみに今年、WHO(世界保健機関)は、アルコールが原因で毎年世界でおよそ300万人が亡くなっていると発表した。

 その死因の中で最も多いのが飲酒運転などの交通事故や飲んだ上でのけんかなどの暴力だそうだ。今後はアルコールの税率を上げて購入しにくくするなど、各国に対して対策を急ぐよう警鐘を鳴らしている。

References:ALCOHOL: Soviet Anti-Alcohol Posters / VINTAGE EVERYDAY / written by いぶりがっこ / edited by parumo

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