riou20180927

先ごろ発表された、日経による2018年度企業ブランドの調査結果。今回のメルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』では著者でMBAホルダーの理央さんが、7年ぶりに総合評価のトップに立ったグーグル、消費者評価のトップとなったキューピー、そして総合評価で大きくジャンプアップしたコクヨの3社を取り上げ、「売れるブランドの創り方」をプロならではの目線で分析・考察しています。

コクヨ、グーグル、キューピーに学ぶ売れるブランドの創り方

日経リサーチがまとめた企業ブランドの、2018年度版の調査結果が出ていた。対象は大きく分けて、消費者とビジネス・パーソン

カテゴリー別の評価結果として、総合的ランキング、消費者評価の調査結果、ビジネスパーソンの評価の結果がそれぞれ出ていた中で、興味深いのは、企業ブランドに関する評価の順位が、消費者とビジネス・パーソンの間でブランドによって違っている点だ。

これをブランドマネジメントの観点で考えてみる。

総合評価のトップは7年ぶりにグーグル

まずは、総合評価の結果から。日経新聞9月19日号によると、順位は以下のようになる。

順位 ブランド名

 

1(3)グーグル(Google)
2(5)ヤマト運輸
3(2)ソニー
3(1)日本マイクロソフト
5(7)パナソニック
6(3)アップル ジャパン
7(8)トヨタ自動車
8(17)コクヨ
9(6)TOTO
10(11)キユーピー
10(11)アマゾン

 

(カッコ内は昨年順位)

グーグルが7年ぶりの首位になり、昨年1位だったマイクロソフトが3位に後退。2位だったソニーも3位に後退、アップルも昨年の3位から6位に後退しているが、昨年5位だったヤマト運輸が2位に浮上、パナソニックも7位から5位に上がっている。

この辺りの企業は、とはいうもののそれほどの大きな変動はなく、そもそも素晴らしいブランドをすでに構築しているし、それを私たちも知っているので、意外性もなく、ランクインして当たり前と感じる。

グーグルの高評価は、特にビジネス・パーソンから、独自性が高い、開発しているAIや自動運転の取り組み、特許取得などの競争力の評価が高かったとのことだ。

一方で、マイクロソフトの方は、昨年同様ビジネスパーソンからの評価は高いが、消費者からの評価が16位から26位に落ちたのが、総合順位が落ちている要因とのことだ。