テレビ朝日系の音楽番組「BREAK OUT」から生まれたトータルエンターテインメント集団"Candy Boy"が、東京都渋谷区の劇場「CBGKシブゲキ!!」にて、初の舞台公演Théâtre de Candy Boy『BONBON』を上演した。
活動から3年を迎えた彼ら。今までの公演では、彼らが働くカフェコンセプトにして、芝居・歌・ダンスを披露していたが、今回は、演劇公演シリーズ『Théâtre de Candy Boy』と銘打ち、劇場でのストレートプレイ(歌唱を含まない演劇)に初挑戦した。
演出には、「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」を手がける大関真、第一回公演の脚本には池田テツヒロが携わり、普段のCandy Boyの世界観とは全く異なるキャラを演じる舞台に挑戦しており、新しいCandy Boyの一面を見られることが魅力の一つとなっている。

本舞台は1943年、ナチスドイツ占領下のフランス・グルノーブルにある、無人のホテルへ5人のマキザール(レジスタンス)の若者達が逃げ込むところから始まる。
ドイツ軍に見つからないよう、一夜をそこで明かそうと計画を立てているところに、一人のナチス将校と2人の軍人がやってくる。

逃げられないと悟った若者達は、ホテル従業員に扮してやり過ごすことを決意する。リーダーのデュポン(安孫子宏輔)はホテルの支配人、料理上手なアダム(松本ひなた)はシェフ、武闘派のボリス(釣本南)はベルボーイ、頭脳派のシャルル(川井雅弘)はウェイター、気弱でお菓子が好きなカミーユ(福留瞬)はパティシエとそれぞれ扮して、軍人達をやり過ごそうと試みる。

ホテルにやってきたのは、ナチス将校ハイネマン(久ヶ沢徹)と、彼の部下であるデーゲンハルト(前田大翔)とマルコ(山本大智)の3人。

デュポン達の演技で、軍人達をなんとか誤魔化すことができたものの、ハイネマンはホテルに滞在すると言い出し、3人の軍人達と彼らを殺す機会を窺うホテルマン5人による奇妙な生活が始まる。

それからしばらくして、ホテルお化けが出たとカミーユが騒ぎ立てる。実は、お化けの正体は、ホテルの屋根裏部屋で隠れていたユダヤ人の兄弟 ピエール長谷川慎也)とガブリエル(佐藤圭輔)。※28日以降の公演では、それぞれ奥谷知弘、堀海登が役を務める彼らの登場から物語は大きく動き出し、ハイネマン達を暗殺する計画が動き出す。
そしてクライマックスでは、ハイネマンの驚きの過去が判明。その時、デュポン達は……。

エンディング後は、第二部として、Candy Boyスタンダードナンバーをお送りするレヴューショースタート。どの曲をやるのか、日替わりのセットリストにも注目してほしい。

『Théâtre de Candy Boy』で、カフェの世界観と離れたことにより、メンバーの新たな一面を垣間見ることができた。
不思議系男子が売りの山本大智が、自身の持ち味を生かして演じたコメディキャラや、前田大翔による、Candy Boyでは絶対に見せることのない鬼気迫る演技、若者達のリーダーを務める安孫子宏輔など、普段のカフェ公演では見られないキャラクター達が強く印象に残った。
さらに今回、ゲスト久ヶ沢徹との絡みがあったことで、より物語の世界観を深く表現していた。

この舞台公演を見ることで、彼らの「舞台俳優」としてのもう一つの顔を知る事ができた。
これにより、普段のカフェでの彼らを見る目線が、もう一段階深くなり、よりCandy Boyの世界観を楽しめるようになるだろう。今後の彼らの活動にもより注目していきたい。