明治安田生命J1リーグ第28節の横浜F・マリノスvsベガルタ仙台が、29日にニッパツ三ツ沢球技場で行われ、5-2で横浜FMが勝利した。

▽ここまで9勝5分け13敗で12位に位置する横浜FM(勝ち点32)と、12勝5分け10敗で6位につける仙台(勝ち点41)が激突した。前節のジュビロ磐田戦を2-1で勝利した横浜FMは、その一戦から先発メンバーを2人変更。出場停止のドゥシャンと左肘骨折で全治8週間と診断された伊藤に代えて、畠中とウーゴ・ヴィエイラを起用した。

▽一方、前節のV・ファーレン長崎戦を0-1で敗れて連勝が「2」ストップした仙台は、その一戦と同様の先発メンバーを起用した。

▽残留争いから抜け出したい横浜FMと、上位争いに食らいつきたい仙台の一戦。試合は前回対戦で8-2と大勝したホームの横浜FMが、開始1分でチアゴ・マルチンスがイエローカードを貰う少々嫌な入りを見せる。

▽それでも動じず横浜FMが積極的な姿勢を見せる。5分、敵陣中央左でFKを獲得すると、キッカーの天野がゴール前へクロスを供給。ここは味方に合わなかったが、相手のクリアボールがゴール前の大津に当たってゴール方向へ。しかし、GKシュミット・ダニエルがしっかりと反応しており、ゴールとはならない。

▽その後も天野がミドルシュートを放つなど、仙台を押し込む横浜FM。14分、山中の縦パスを敵陣中央で受けたウーゴ・ヴィエイラは、左サイドの天野にボールを預けてゴール前へ。絶妙な浮き球のリターンをボックス内で右足ダイレクトで合わせると、シュートはゴール左を捉える。しかし、GKシュミット・ダニエルに素早い反応で防がれてしまう。

▽それでも攻勢を続ける横浜FMは21分、右サイドからのクロスのこぼれ球を拾った天野が、ボックス左手前に落とす。走り込んだ山中がダイレクトで左足を振り抜くと、ゴール左隅へ。GKシュミット・ダニエルのニアサイドを射抜いて先制点を奪う。

▽押し込んでいた時間帯にしっかりと先制点を奪った横浜FM。しかし、仙台もすぐさま反撃に出る。23分、ボックス左手前の阿部がドリブルからボックス内へスルーパスを送る。ここに奥埜が反応したが、ボールはボックス左深い位置に流れる。しかし、走り込んでいた野津田が粘って中央へ折り返すと、チアゴ・マルチンスにカバーに入られたが、ボールは当たってそのままゴールに吸い込まれた。

▽1-1の振り出しに戻された横浜FMは35分、敵陣中央でFKを獲得する。これを先制点を奪った山中が左足を振り抜いて直接狙うと、2枚の壁の間を抜けてシュートはゴールに向かったが、わずかにゴール右外へと外れた。しかし、その2分後、ハーフウェイライン付近右サイドでボールを受けた仲川がドリブルを開始。中央へ切れ込みながら対峙した大岩の股を抜いて、一気にペナルティアーク内へ。GKシュミット・ダニエルとの一対一を冷静に制して、2-1と勝ち越す。

▽後半に入っても横浜FMが仙台を押し込む。51分、ボックス左外の山中が縦への仕掛けからファーサイドにクロス。フリーでポジションをとっていた仲川が、ジャンピングヘッドで合わせてゴールネットを揺らし、3-1とリードを広げた。

▽苦しい展開となった仙台は63分、富田と関口に代えて、ジャーメイン良と中野を投入。攻撃の活性化を図る。しかし、これをもろともしない横浜FMは77分、大岩のバックパスに対して、ウーゴ・ヴィエイラがコースを切りながら追うと、GKシュミット・ダニエルが蹴ったボールをブロック。そのままボールを奪ったウーゴ・ヴィエイラが無人のゴールへ流し込んで4-1と試合を決定づける。

▽その後も仙台に反撃の余地を与えない横浜FMは、試合終盤にウーゴ・ヴィエイラが1点を追加。仙台は、後半終了間際にジャーメイン良のPKで1点を返したが、反撃はここまで。前回対戦同様に5-2の大差で勝利した横浜FMが残留争い脱出へ大きな勝ち点3を奪った。一方の仙台は、上位生き残りへ手痛い連敗を喫している。

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