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 都会の渋滞にはうんざり!という声は世界各地で上がっているが、そこに目をつけたフィリピンの発明家による「空飛ぶ車」の映像が話題になっている。

 その外観はまるでドローン。だが、これは人が乗って操縦できる新しい乗り物なのだ。

 コンセプト・ミレーニャと名づけられたこの機体は、空を飛ぶランボルギーニをイメージして作られた。

 6年かけてようやく完成した空飛ぶ車の初めてのテスト飛行がこちらだ。

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Eccentric inventor creates his own FLYING CAR to avoid traffic

自作のフライングカーで初のテスト飛行!

 今月初め、フィリピンのケソン市の発明家メンディオラさんは、自作のフライングカー「コンセプト・ミレーニャ」に乗りこんで初のテスト飛行を行った。

 6年目にしてやっと完成した空飛ぶ車が16枚の回転翼でふわりと飛び立つ。
 この機体の最大積載量は100kgで、高さ6mまで浮かぶことができる。

スクリーンショット-(451)

image credit:youtube

 構造はドローンによく似ていて、そのまま大きくなった感じ。
 機体は6つのリチウムイオンバッテリーに2時間半の充電で12~15分ほど飛行。
 最高速度は時速60kmだ。

 着地もわりとスムーズで大満足。思わずガッツポーズだ!

スクリーンショット-(443)

image credit:youtube

やっとお披露目!6年目で叶えた夢


 メンディオラさんは今回の試験飛行についてこう語っている。

 「悪天候続きでなかなかテスト飛行ができなかったんですが、やっと応援してくれてる人たちに飛行シーンを見せられます。まあ調整にも2ヵ月かかりましたけど、好評だとうれしいです。私たちはずっとこの日を夢見てました」

スクリーンショット-(437)

image credit:youtube

 最初はリモコンで操作するホバーボード風のデザインだった。それが発展して人が乗れるドローン風になった。

 いつしか多くの人に支えられ始めたメンディオラさんは、彼のチームとともに夢を形にしたのだ。

渋滞解消にも一役買いそう?海外の企業も興味津々

 フィリピンの都市部の渋滞を意識していたメンディオラさんは、混雑した道路から飛び立つランボルギーニのようなスポーツカーを思い描いていた。

 しかしその過程は試行錯誤の連続。使ってみると燃え尽きたり、役に立たない材料にも悩まされた。現在のフレームは金属で、外装は極めて軽量で強靭なカーボンファイバーだ。

スクリーンショット-(444)

image credit:youtube
 
 さらにこの機体はトラブルが起きても動き続けるバッテリーシステムを採用しているため、もしバッテリーが1つ失われても飛行は維持できるという。

 「これはドローンやマルチコプターの技術を取り入れた空飛ぶ車でもあり、ドローンカーみたいな乗り物とも言えます」

スクリーンショット-(428)

image credit:youtube

 コンセプト・ミレーニャは、商用の超軽量飛行機に熱心な投資家や企業を引きつけている。テストを終えて感無量のメンディオラさんは、この機体が軌道に乗れば、2人乗りの量産も視野に入れているという。

空飛ぶ車の時代は来ていた。アメリカでは今月から予約販売

 一方アメリカでは、世界初のフライングカーが今月から予約販売開始となっているようだ。

 米マサチューセッチュ州のテラフージア(TERRAFUGIA)社の初モデルでもあるトランジションは2人乗り。アメリカの一般的なガレージにも収納できる折り畳み式が話題になっているようだ。

Terrafugia: Flying Car To Go On Sale October

 この乗り物は以前カラパイアでも取り上げていたのだが、その後もさまざまな問題をクリアし、ついに実用化にこぎつけたようだ。

・空飛ぶ自動車!ついにニューヨーク国際モーターショーでお披露目(+動画):カラパイア

 最近の情報によると、トランジションの動力源もエンジンとモーターのハイブリッド。走行時の最高速度は時速約100kmで、飛行速度は時速45km。走行と飛行のモード切り替えも約1分で可能だ。

 てなわけで、今まではSFの象徴でもあったフライングカーも、最近の技術の応用でより実用的でポピュラーになるモデルが登場しそうだぞ。
References:dailymail / youtubeなど /written by D/ edited by parumo

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