10月12日より、金曜ドラマ『大恋愛〜僕を忘れる君と』TBS系)(TBS系)がスタートする。

今作は、34歳にして若年性アルツハイマーという病におかされてしまった真っ直ぐな女性と、そんな彼女に恋をした売れない小説家によるラブストーリー
若年性アルツハイマーにおかされてしまう女医・北澤尚を演じるのは戸田恵梨香で、尚を明るく支え続ける恋人・間宮真司を演じるのはムロツヨシ。また、尚を女手一つで育てた母親・北澤薫役には草刈民代。そして、尚の元婚約者で、若年性アルツハイマーの主治医となる井原侑市を松岡昌宏が演じる。脚本を手がけるのは、ラブストーリーの名手・大石静だ。

大石静脚本作へ約20年ぶりに戸田恵梨香が帰還
昨日の10月5日、『大恋愛〜僕を忘れる君と』の特別試写会&トークショーが「TOHOシネマズ六本木ヒルズ」で開催された。まずは第1話の試写が行われ、その後に登壇したのは戸田恵梨香ムロツヨシ、草刈民代、松岡昌宏、大石静の5人である。

戸田 こんなに難しいって実感したのはなかったかもしれないと思うくらい、すごく悩みながら演じています。私も昨夜、1話を観て、「どうなってるんだろう?」とドキドキしてたんですけれども、「これから凄いパワーのある作品ができそうだな」という確かなものを掴めたような気がしています。2話以降も皆様に楽しんでいただけるようにがんばりますので、よろしくお願いいたします。

ムロ 本日はお越しくださり、ありがとうございますムロツヨシです。

え〜、あの〜、こういう舞台挨拶は、いつも、もっと楽しくふざけたいと思うんですけど、今回のドラマはそんなジャンルじゃないので一切ふざけず! この舞台挨拶に臨みたいと思います。そういうしっとりとしたドラマですから、「“しっとり”に私の舞台挨拶はいらない!」と。スタイリストも恋愛ドラマということで気合い入れてセットアップを持ってきてくれたんですけど、ちょっとサイズ間違えて、腕がね。

もう、すでにコメディです! ですけど、今回はコメディではございませんから。裾は合ってるんですけど、ちょっと腕が隠れ気味です。今回、そんな恋愛ドラマです。どうぞ、よろしくお願いいたします。
大石 こんにちは、大石静です。

ちょっと話が違うんですけど、一週間くらい前に佐々木蔵之介君からメールが来て、滅多にそんなことないんですけど、なんだろう? と思ったら「『オードリー』(20002001年NHKで放送された連続テレビ小説)の子役が、大石さんのところに帰ってきましたね」って、それだけのメールだったんです。何のことだろう? と思って。『オードリー』は昔やった20年くらい前の朝ドラなんですけど。そしたら、戸田恵梨香さんが大竹しのぶさんの子ども時代をやってたんですね。その時に「うまい子だなぁ〜」とは思ったんだけど、それが「戸田恵梨香」って名前だったかどうかは全然忘れていて、20年経って巡り会えたんだなあと思います。ご縁を感じます。『オードリー』のことは忘れてたんですけど、昔から「うまい女優さんだなあ」と思っていて、何度もご一緒したいと思っていたんだけど、やっと願いが叶ったという感じです。1話は皆さんもご覧になったと思いますけど、2人のカップルが本当にそこに生きている人というリアルな息吹があって素晴らしいと思いました。ポップな恋愛ドラマはとっても流行ってると思うんですけど、これはもうちょっと魂をえぐられるような切ないものをやりたいなと思ってがんばりました。ムロさんも、迫られる2枚目を新鮮に演じてくださっています。横から見ると、すっごいねえ、ヨーロッパの人みたいに鼻が高いんですよ?

(場内笑)
大石 綺麗なんですよ! この先も、ドンドン二枚目で。あんまりこういうのないと思うんで、ムロさんのファンの方は楽しんでいただきたいと思います。もう一つ、私も大人なので、大人のカップルを描きたいと思って、これからどうなるかあんまり喋っちゃいけないということなんですけど、こちらの2組(松岡と草刈)も「ん?」なんて、もしかしたらなるかもしれません(笑)
ムロ 「あんまり言わないように」って言われてますけど、それは大石さん大丈夫なんですね(笑)
大石 だって、そこを言わないと私っぽくないじゃんと思って(笑)! 大人っぽい人たちの恋をやりたいなと思って、そういうのはあります。ご期待ください(笑)
──大石さんから戸田さんの昔のお話出てきましたけど、どのように聞いてました?
戸田 蔵之介さんがそれを気付いてたってことにびっくりしました。当時、私、たぶん小学校6〜5年生くらいだと思うんですけど、本当に一瞬しか出ていないので、私自身も記憶をなくすくらいの遠い話で(笑)。その当時、蔵之介さんとの絡みももちろんなかったですし、それを認識されてたという現実を知ってかなりびっくりしてます。
──嬉しいですねえ。
戸田 嬉しいですねえ(笑)
松岡 じゃあ、今日の見出しは「『オードリー』は良かった」ということで。
(場内笑)

「ムロさんをどう好きになればいのか……」(戸田)
──このドラマの魅力がどんなところに感じていらっしゃいますか?
戸田 やっぱり、ムロさんの鼻だなっていう。
(場内笑)
ムロ 鼻に目行くことになるよ? お芝居じゃなくて(笑)
戸田 1話、すごい展開が早くて、ドンドン恋が描かれているんですけど、展開が早いのにもかかわらず、登場人物たちの心境がすごく丁寧に繊細に描かれていて、たぶん、どの人にも感情移入できるんだろうなあって思うんで、そこも魅力になってるんじゃないかなと思います。
──冒頭で戸田さんは「難しい」「悩みながらやってる」とおっしゃっていましたけど、演じられてみていかがでしたか?
戸田 難しいです。今、2話と3話を撮っていて、よりアルツハイマーのところが描かれているんですけど、どうしても感情が持ってかれちゃうんですよね。昨日もそうだったんですけど、泣いちゃいけないところで泣いちゃうというのがちょこちょこあって、感情のコントロールが難しくなってます。今までそういう経験がなかったので、動揺しながらやってます、はい。
──その戸田さんの相手役がムロさんになるわけですが……
ムロ はい。ムロツヨシです。
──本格的ラブストーリーは初出演なんですか?
ムロ 本格的……本格的じゃないラブストーリーをやったことがあるのか? という質問になるとイエスなのかわかんないですけども、戸田さんとは違うところでラブストーリーはやったことはあるので。
戸田 そうなんです。カップルは2回目なんです。
ムロ だから、皆さんすごく心配されている。でも、僕は皆さんの知らないところで本格的なラブストーリーはしていますから。ムロはね。
(場内笑)
ムロ 知らないだけで、お伝えしていないだけで。だから、そんな皆さん心配しなくて大丈夫ですよ? っていうのは……あっ、お客さんは(1話を)観ていただいてたんですもんね? 取材の方は観ていない? (取材陣に向かって)観ていない? 皆さんに聞いてます。(筆者注:観てます)

(場内笑)
ムロ 僕も初めての経験だったのは、ちょっとスイマセン、おちゃらけますよ?
戸田 ずっとおちゃらけてる!

(場内笑)
ムロ 取材の方はこれからの僕をちょっと忘れてくださいね? 初めてのト書きがあったんですよ、僕。尚に、戸田恵梨香ちゃんに「仕事があるから帰るね」ってセリフがあります。「去る真司、振り向く真司、笑う真司、去る真司」、俺、そんなト書きやったことないから!
(場内笑)
ムロ 人生でもないから! 女性と別れて、小走りで去って……(ニコッと振り向いて去るシーンを再現)

(場内笑)
ムロ やったことない! こんなおちゃらけてないんだよ!? ドラマはしっかりやってるから、監督さんがいらっしゃいますから! でも、今はおちゃらけた感じでふざけた感じになるけど! 今回、これも初体験だったって話はしとこう。でも、取材の皆さんはそれを書かないでほしい! ……です。ちょっと敬語使ってる。(草刈に)ちょっと、前歩いてすいませんでした。
草刈 (笑)
──戸田さんとの共演シーンも多いと思うんですが、戸田さんとムロさんは元々仲がいいというお話を聞いたんですが、共演してみて改めていかがですか?
戸田 (ムロの顔を見て吹き出してしながら)なんか……、どうやって好きになったらいいんだろうって(笑)

(場内笑)
ムロ 他のラブストーリーでありました、そんなこと?
戸田 そんなこと、考えたことはなかったです。
ムロ 考えなくていいですよ、今回も。
戸田 いや、ちょっと心配じゃないですか(笑)。なんか今日、勢い出すぎて目ん玉出てるし(笑)

(場内笑)
ムロ 違うの! どういていいかわかんないの、今、この場所で。
戸田 (笑いすぎて言葉にならず)

ムロ はしゃぎすぎてごめん。今、ドラマ関係者の大人の顔が見れない。あいつのせいで品位が下がるって思われてるかもしれない。
戸田 ムロさん自身が本当に真司として現場にいてくれるし、こう見えてすごく大きいものを……
ムロ 今のは書いていいやつです。
戸田 包んでくれる大きいものを持ってる方なので、すごい支えてもらっていて、あの、救われてます(笑)
ムロ わかった。まとまりましたね、今ので話が。
戸田 じゃあ、ムロさんはどうなんですか? 私とやってみて。
ムロ それはもう、いつもそばにいて楽しいし……
戸田 (笑)
──続いて松岡さんなんですが、今回演じられている侑市、結婚式を目前に突然婚約破棄されてしまうという役どころでございますが、いかがでしょうか?
松岡 役には色んなアプローチの仕方があると思うんですけど、今回の侑市は本当に全く違う角度からのアプローチをしてますね。すごくドライに振る舞ってるんでしょうけど、実はちゃんと血の通った人間でして、尚の笑顔を浮かべながら、でも途中から医師として、元彼女じゃなくて患者として……そこの持っていき方がすごく難しかったですね。で、さっき戸田さんおっしゃってましたけど、本当に芝居中持ってかれちゃうんで。特に、夜遅くスタジオでやってると……こないだも草刈さんと戸田さんと芝居あったんですけど、終わった時に「ふぅ〜」っていうことになるんですよね。なかなか抜けなくてですね「こういう経験もあるんだな」と毎日思いながらやってます。

大石 フラれたことないの?
松岡 いや、ありますよ、死ぬほど。……これ、いちいち笑い取んなきゃいけないんですか(笑)? いっぱいありますよ! 星の数ほどフラれてますから。
(場内笑)

ムロと松岡の間で恋が生まれそうになる
──『大恋愛』にちなみまして、ここでしか聞けない「共演者のここに惚れている」というお話を伺いたいなと思っております。松岡さんから伺ってもよろしいでしょうか?
松岡 僕の母親をやってくれてるのが夏樹陽子さんなんですよね。夏樹陽子さん、すごい子どもの頃ファンでして。あと、本読みの時にも言わしてもらったんですけど、草刈さんすごいお綺麗な方なんで、これ、役を離れた松岡としてですけどね、変な下心がウズウズしますよね。
(場内笑)
松岡 これ以上行くと、ムロさんがいるから「お前までそっち行くな」って。でも、本当、素敵ですよ。不適切な表現かもしれないですけど、悲劇の女性ってすごく魅力を感じるんですよね。幸せな顔ももちろんあるでしょうけど、辛い女性の表情とかに男は弱いのかなと思いますね。
──今回が初めてお会いしたという形ですか?
松岡 夏樹さんはそうです。緊張しましたねえ、ずっと色々観てましたから。撮影の時に「あんなのも観てました、こんなのも観てました」「あなた、いくつなの?」って言われて(笑)。「あなた、2〜3歳の頃よ」「はい。あの時、ああやって死にましたよね?」とか色んなことを言いながら。
(場内笑)
──ムロさんはいかがでしょうか?
ムロ ほとんど恵梨香ちゃんと同じシーンなので恵梨香ちゃんといるんですけど、何言っても笑ってくれるんスよ。楽しくなってくるんですね。昨日、ふと気付いて本人に伝えたんですけど、なんで恵梨香ちゃんといて楽しいかっていうと、とにかく笑い声のトーンがすごくいいんですよ。「自分がすごい面白いことを言った」「自分は面白い人だ」って勘違いできるんですね。ちょっとした成功体験を毎日させてもらっているから、この成功体験が自信となり、堂々としていられる部分が増えていく。こいつはいい女です! 以上です。
(場内笑)
──戸田さんに惚れているということですね。戸田さん、じゃあ、ある意味居酒屋シーン(1話に登場)っていうのはすごくナチュラルな雰囲気なんですかね?
ムロ うん、ナチュラルですよね、結構。
戸田 あれ、結構ナチュラルですね。実際、すんごい面白かったんですよ、居酒屋シーン。「何が起こったんだろ?」って思うくらい面白くて、大爆笑でした。
──ムロさんから戸田さんへ「よく笑ってくれるのが嬉しくて、いい女だ」って評価がありましたけど、それについていかがですか?
戸田 今まで何人かの方に「君の笑いで救われる」って言われたことがあるんです(笑)。「今、絶対スベったと思ったのに、唯一、君だけが笑ってるね」って(笑)
ムロ そう、そうなんだよ。同じこと言っても笑ってくれるんスよね。自信にはなりますよ。あと、大石さんは初めてお会いした時から、ずっと私の横顔褒めてくれるんです。
大石 正面も素敵だけど。
ムロ もう、大石さん!
(場内笑)
──では、戸田さんの「この人のここに惚れている」はどこでしょうか?
戸田 私、ムロさんの目! 真司になった時、表情全然違うんですよ。で、真司と見つめ合ってる時に「この人、心の底から信用できる」って思わせてくれるから、素敵な目だなあって思って見てます。
ムロ 俺じゃない、真司がね。真司ならいいってことでしょう? ムロは関係ない。演じてるのはムロだけど、ムロじゃないからね? 真司の目がいいってことでしょう。
戸田 そう、真司(笑)! ハッハッハッハ。

松岡 でも、言ってることわかりますよ。3話で僕らが出会うシーンがあるんですけど。お互い振り向いて、ここ(真司─侑市)で恋愛生まれましたもんね?
ムロ そうそうそう(笑)
(場内笑)
松岡 「あれ……?」って。やべえ、趣旨変わりますね。ずーっとこうやってて。
(松岡とムロが見つめ合って出会いのシーンを再現)
戸田 すいません、支えてもらっていいですか、私を? 尚を(笑)
ムロ その大恋愛じゃないので(笑)
松岡 言ってることわかるなあって。吸い込まれてく目です。
(場内笑)

記事の締めの文章を考えてきてくれたムロ
──皆さんに、このドラマの見どころをご紹介いただければなと思っております。
戸田 見どころ、もういっぱいしゃべっちゃいましたねえ。目、鼻……
ムロ なんだよ、それ。役者さんだから、いつも目、鼻出してるよ(笑)タイトルが『大恋愛』ってことで、タイトル通りに大きい恋があって、その後、大きい愛になって、その先に尚をはじめとする周りの人間関係だったり、尚をどう支えるかだったりが描かれると思うので、その中に悲しい現実だからこそ笑えるものを作り上げたいなあと。笑わせたいなあと思うし、笑っていたいし……っていうこところを観ていただきたいなあと思います。すいません、最後、ちょっと真面目で。
松岡 観ていただく方それぞれのところだと思うんですけど、どの視点で観るかによってこの物語はガラッと変わるので。観ていただく方の周りにたぶんアルツハイマーの……自分も祖父がそうだったんですけど、そういうふうに捉えて観る方もいらっしゃるでしょうし、恋愛として観る方もいらっしゃるでしょうし、もちろん男性目線、女性目線、真司、侑市……色んな目線があると思うんですけど、その人たちの目線でその人の大恋愛を受け取っていただけたら、僕ら役者陣としてはこんなに嬉しいことはないと思っています。
大石 このドラマの見どころは全部と言いたいんですけど、あえて言えば、本当にナチュラルだけれど凄い戸田恵梨香の演技力。ムロツヨシの鼻。そして、あと2人の意外な展開。……に、ご期待いただきたいと思います。
ムロ 大石さん、そうすると僕、鼻だけになっちゃうので。
(場内笑)
ムロ さっき言い忘れたけど、一つだけ言っていいですか? 「観た人が忘れないドラマを作ってます」って言い忘れたので、そこだけ足しといてください。(取材陣を見て)……全然、手が動いてない(苦笑)。

(場内笑)
ムロ サブタイトルが「僕を忘れる君と」だから、でも「観た人が忘れないドラマを作ってます」。どうですか? 文章的にはうまくまとまると思うんですけど、最後のところでね。
(場内笑&拍手)
ムロ 昨日、考えたから。お風呂で。(取材陣の手が)動きました。

『大恋愛〜僕を忘れる君と』は、観た人が忘れないドラマ10月12日放送の第1話は15分拡大版だ。
(寺西ジャジューカ)

金曜ドラマ『大恋愛〜僕を忘れる君と』
脚本:大石静
音楽:河野伸
主題歌:back numberオールドファッション
プロデューサー:宮崎真佐子、佐藤敦司
演出:金子文紀、岡本伸吾、棚澤孝義
製作:ドリマックステレビジョンTBS