オーストラリアの首都キャンベラに、数千匹の空腹のカンガルーが食べ物を求めて押し寄せている。キャンベラには30以上の自然保護区域があり、そのほとんどにオオカンガルーが生息している。今年の冬の乾燥と厳しい寒さのため食料不足に陥り、緑を探して都市部へと出てきているのだ。海外メディアSkyNewsが伝えた。

【写真】キャンベラの住民たちが写真付きでツイートしたカンガルー in 首都

 The Canberra Timesによると、カンガルーを巻き込んだ衝突事故数は最多記録を更新。保護地区の管理者が連絡を受けているという。2017年の衝突事故件数は年間で2634件だったのに対し、今年は7月の時点で2291件に上っている。

 「これまでの計測からすると、今年のカンガルー関連の事件は年間4000件に達しそうだ」と同紙に対し語るのは、オーストラリア首都特別地域の自然保護地域担当、ダニエル・イグレシアスさん。「乾燥している年によくあることです。カンガルーは必要に迫られているのです」「カンガルーは食べ物を探してもっと移動するようになり、交通事故で死んでしまう件数も増えるのです」。

 また「競技場や郊外の庭園、校庭や道端など、キャンベラ市内で緑の草が生えているところはどこでもカンガルーを惹きつけます」。キャンベラでは昨冬に最低温度記録を更新。また6月、7月と雨がほどんど降らず非常に乾燥していたため、カンガルーのための食料が育っていないとのことだ。

※海外メディア「SkyNews」のスクリーンショット