ファッションブロガーのMBと申します。20142015・2016年度の部門大賞/総合大賞を受賞したメルマガ「最も早くオシャレになる方法」などを中心に、誰でもわかる「おしゃれの教科書」的な情報を発信しています。

チェックが派手なぶん、他のアイテムはモノトーンで

皆さんは「古着」を買ったことがありますか? 実は古着はユニクロよりもGUよりも賢く高品質&トレンドデザインが手に入れる手段なんです。そこで今回は古着の世界の面白さをお伝えしたいと思います。

■ 古着こそが新しい

ひと口に「古着」と言っても種類は大きく分けて2つ。ひとつは新品の代用品である「ブランド古着」、もうひとつはヨーロッパやアメリカから仕入れてくる「ヴィンテージ古着」です。

ブランド古着は昨年~数年前程度の型落ち品であり、ヴィンテージ古着は60~90年代のアンティーク品のこと。ある程度おしゃれマスターした人が辿り着く最終着地点が「古着」なのですが、ここにはちゃんと理由があります。

現代のファッションデザイン界を代表するジャンポールゴルチエやマルタンマルジェラ、デムナ・ヴァザリアなどは皆例外なく60~90年代ヴィンテージ古着から着想を得ています。というのも、実はファッションデザインは長い人類史の中でおおむね出尽くしていて、新しい発想はすでに枯渇しています。そこで「流行は繰り返す」という通り、過去のアーカイブに新しいエッセンスを加える「リバイバル」によって現代のファッションは成り立っているんです。

だからこそ、こうしたトップデザイナーたちは過去のアーカイブからヒントを探します。蚤の市などに出向き古着を漁り、そこから新しいコレクションの着想を得ます。つまり審美眼さえあれば「古着こそが実は一番新しいデザイン」を獲得できる市場なのです。

「そんなのトップデザイナーの話でしょ。俺らが古着屋さんに行っても大したものは見つけられないでしょ?」と思うかもしれませんが、実はちゃーんと探すと案外良品が見つかるもの。ここではその好例を3つほど紹介しましょう。

ライナーがついた万能コートが1万円台

はじめはコートです。実は現代のステンカラーコート、トレンチコート、チェスターコートなどは、ほとんどデザインが変わっていません。着丈や肩幅や襟の形などに微妙な差異はあれど、おおむね現代もヴィンテージもデザインは同じ。バブル時代のようないかつい肩幅のものや、アンティークにありがちな大きいサイズの襟、90年代の極細身幅など、こういったものをつかまないように気をつければ安く良いものがGETできるでしょう。写真のコートは1万~1万5000円ほどのアイテムですが、裏地には着脱式の防寒ライナーがついていて春も冬も使える。見た目もシンプルで着まわしやすい。ユニクロよりも遥かにコスパが良いですよ。

■ 雰囲気たっぷりのロングガウンも1万円ほど

続いて、この時期にオススメなのがチェックガウン。長い着丈ですっぽりと体型を隠してくれるガウンはスタイリッシュな着こなしに。細身の黒パンツと合わせてしまえば、少し派手なチェック柄でもバランス良く大人っぽくまとまります。

特に60年代のチェックガウンは肉感があり防寒性が高いものが多いもの。ふんわりと暖かく冬直前まで使えるのに、こちらも1万円程度でGETできます。柄が入って少し派手なぶん、インナーは白、ボトムスは黒細身とコーディネートもシンプルで簡単です。

■ 総シルクの極上スカーフが4000円!?

安いと4000円くらい、高くても7000円くらいでGETできるのが柄スカーフ。スーツなどのフォーマルスタイルに合わせていたヴィンテージの柄スカーフは総シルク素材のものも多く、雰囲気は抜群。現代のブランド品で買おうと思えば1~2万するような品質のものばかりです。地味な上下黒スタイルにちょこっとプラスするだけで一気におしゃれ上級者な印象が作れる柄スカーフ。どこの古着屋さんでも何枚かは見かけるものなので入手難度も低い。一番賢いアイテムかもしれません。

こんな古着の世界、ぜひ喰わず嫌いせずに一度お店に足を運んでみてはいかがでしょう? ユニクロやGUでは絶対に見かけないコスパの良い商品が見つかるはずです。ご参考に。(WebNewtype)

ライナーの取り外しで3シーズン使えるコートも古着ならお手頃価格