FWに求められるのは「起点となるプレー」 “収められる”大迫に中島期待「相性いい」

 森保一監督率いる日本代表は、12日に新体制2戦目となるキリンチャレンジカップパナマ戦(デンカビッグスワンスタジアム/19時35分)を迎える。10月シリーズではロシアワールドカップ(W杯)主力組のDF長友佑都ガラタサライ)、DF吉田麻也サウサンプトン)、DF酒井宏樹マルセイユ)、MF原口元気ハノーファー)、MF柴崎岳(ヘタフェ)、FW大迫勇也ブレーメン)を初招集。新旧戦力の「融合」をテーマに調整を進めてきたが、現時点での基本布陣を改めてセクションごとに整理しておきたい。

 9月はFW陣に小林悠(川崎フロンターレ)、杉本健勇(セレッソ大阪)、浅野拓磨ハノーファー)を招集したが、コスタリカ戦(3-0)に出場した小林と浅野が負傷離脱したことで結果的に総入れ替えとなった。1トップ、2トップのいずれにしても、ロシアW杯で日本の最前線を担った大迫がファーストチョイスなのは間違いないだろう。

 大迫は小林や浅野とタイプが異なり、力強いヘディングやシュートのほか、体を張ったポストプレーも武器とする。コスタリカ戦では2列目の堂安律(フローニンゲン)や中島翔哉ポルティモネンセ)が一気に加速して迫力のある攻撃を見せたが、大迫がどのように融合するのか興味深い。中島も“収められる選手”の存在を歓迎する。

「(大迫選手は)経験があって前でキープもできますし、ゴール前での駆け引きも上手。ポルティモネンセにも(コロンビア代表FW)ジャクソン(・マルティネス)という選手がいて、そういう選手と自分の相性は良いのでやりやすいと思う」

 追加招集された川又堅碁(ジュビロ磐田)は、森保監督と「起点となるプレー」に関して議論を交わしたという。同じく追加招集された北川航也(清水エスパルス)は万能型ストライカーだが、裏への抜け出しを得意とするタイプゆえに、位置づけ的には3番手。2トップの場合は、南野拓実(ザルツブルク)が大迫の相棒として有力だろう。


ボランチの柴崎、サイドアタッカーの原口が加わり、中盤の競争は一層激化

 ボランチの一番の変化は、柴崎の参戦だ。コスタリカ戦では青山敏弘サンフレッチェ広島)が攻撃時には最終ラインに入ってボールを散らし、遠藤航(シント=トロイデン)が積極的にプレッシャーをかけて時には攻撃参加と、縦関係のコンビを築いた。森保監督はパナマ戦前日の記者会見でも「攻守のバランス」をコンセプトの一つに挙げており、“司令塔”と“バランサー”の組み合わせは崩さないだろう。4年後のカタールW杯も見据えて考えれば、司令塔枠は柴崎→青山、バランサー枠は遠藤→三竿健斗(鹿島アントラーズ)は堅いか。

 最も興味深いのは攻撃的MFだ。前回輝きを放った堂安、中島、伊東純也(柏レイソル)が鎬を削るところに、新たに原口が加わった。コスタリカ戦のプレーと実績を踏まえれば、中島と原口の組み合わせが順当と見られるが、推進力と決定力に長けるレフティーの堂安への期待値も高い。スピードを特長とする伊東はやはり試合の流れを変えるジョーカー役がベストか。左右の配置換えを含め、原口も激しいポジション争いを予想している。

「良い選手が入るのは今に始まったことじゃない。そのなかを勝っていかないと代表では生き残れないし、4年後に向けてすごくモチベーションが高い選手が入ってきている。両ウイングは、今回は入っていない乾(貴士)くんもいて、本当にたくさんの良い選手がいる。競争はもう始まっている」


長友は若手との融合に期待感「今までなかったような感覚がある」

 長友と酒井の加わった最終ラインは、吉田を含めてロシアW杯の主力が高い壁として立ちはだかる。吉田の“相棒枠”は、コスタリカ戦に出場した槙野智章(浦和レッズ)と三浦弦太(ガンバ大阪)、東京五輪世代の最年少・冨安健洋(シント=トロイデン)がひしめくが、「今回の合宿ではあまり調子が良いわけではない」と明かす冨安がどこまで先輩たちに食らいついていけるか。室屋成(FC東京)とA代表デビューを飾った佐々木翔(サンフレッチェ広島)は、コスタリカ戦で及第点のプレーを見せたとはいえ、やはり長友と酒井というサイドの“二大巨頭”にはまだ及ばないだろう。

 GKはコスタリカ戦でゴールマウスを守った東口順昭(ガンバ大阪)と、クラブで好調を維持している権田修一(サガン鳥栖)が正守護神候補。森保監督は多くの選手を試したいと公言しており、パナマ戦と16日のウルグアイ戦(埼玉スタジアム2002/19時35分)でまだ出番のない権田とシュミットダニエルベガルタ仙台)がピッチに立つかもしれない。

 来年1月のアジアカップまで残り4試合という状況のなか、森保監督はどのシステムを採用し、どの選手をピッチに送り出すのか。長友は「『継承』という言葉は、伝えるだけで去っていくイメージがあって、あまり好きじゃない。ともに新しい日本代表を創造していく気持ち。若い選手たちと一緒に残っていきたい。今までなかったような感覚がある」と融合について語っている。新旧戦力がどのようなハーモニーを奏でるのか、大きな注目が集まる。


Football ZONE web編集部・小田智史 / Tomofumi Oda

日本代表「4-4-2予想布陣」【画像:Football ZONE web】