スーパーマラドーナ田中

スーパーマラドーナ田中(画像はスーパーマラドーナ田中公式ツイッターのスクリーンショット

11日放送の『アメトーーク!』(テレビ朝日・ABC系)にて、「相方向上心ない芸人」企画が行われた。コンビやトリオでお笑いを頑張っているものの、相方との熱量に大きな温度差を感じている5組が集結。

中でも田中一彦(スーパーマラドーナ)の野心のなさは群を抜いており、ほかの「向上心ない芸人」たちも舌を巻くほどのクズっぷりを遺憾なく発揮してみせた。

■M-1決勝に残って落胆?

スタジオに集まった「向上心ない芸人」は、西村瑞樹バイきんぐ)、相田周二(三四郎)、熊谷岳大(ガリットチュウ)、おたけ(ジャングルポケット)と田中の計5名。彼らがいかにダメであるかを、熱意にあふれた相方たちが舌鋒鋭く糾弾していく。

番組冒頭では、M-1グランプリ2017での逸話が披露された。スーマラは敗者復活戦から見事決勝進出を果たしたが、名前が呼ばれた瞬間の田中のリアクションが常軌を逸していたと相方・武智は証言する。

決勝進出決定の瞬間、武智は渾身のガッツポーズで喜びを表現したが、その横で田中は「マジかよ……」とでも言わんばかりの、苦虫をかみつぶしたような表情を見せていたという。

そんな田中を評して、武智は「今日の出演者の中でもダントツの向上心のなさだと思います」と自信たっぷりにお墨付きを与えた。

蛍原徹から「(決勝進出は)うれしくなかったん?」と問われた田中は「うれしくないですよ」と、さも当然のことのように即答。「(決勝に残ったら)テレビに映るんですよ? みんなが観るんですよ? 緊張するじゃないですか」と、およそ芸人らしからぬ理由を口にした。

■ネタを考えるのが嫌すぎて…

続いて武智が明かしたのは、ネタ作りに関するエピソード。スーマラのネタはほぼ全て武智が書いているが、「何か考えさせないと脳が退化する」と心配し、田中に対して「4分ネタの1ボケだけ考えてきてほしいねん」と依頼したことがあったのだそう。

すると武智の元へ、田中の妻から1本の電話が入ったという。「旦那が夜の公園でずっと下を向いてブランコ漕いでるんですよ。『ボケを考えてこい』っておっしゃったそうですが、それをやめさせてもらっていいですか?」と打診されたのだとか。

自分で断らず、妻を使ってネタ作りから逃げようとした田中。やっていることは、ほとんど学校をずる休みするために親に連絡をさせる根性の曲がった子供と同じだ。

さらにその際、極度のプレッシャーに耐えかねた田中は10日間ほど行方をくらましている。そして「失踪して戻ってくると、みんなが優しくしてくれる」ことに気づいた田中は、その後も何かあるたびに消息を絶つクセが付いてしまったのだそう。

■「『アメトーーク!』は出るもんじゃない」

今年はM-1グランプリ最後の挑戦となるスーマラ。「絶対に優勝せなアカン」と闘志を燃やす武智に対し、田中はひたすらクールだ。「出られることになれば、まあ仕事なんで出ますけど」と半笑い。

「もし優勝したら、すごく忙しくなるじゃないですか。僕としては、相方だけ売れてくれたらいいんです」と迷いのない目で言いきり、「仕事は営業とかだけでいい。週に3日も働けば十分」と揺るがぬ人生哲学を語った。

さらには「出てみて分かりました。『アメトーーク!』は出るもんじゃない、観るもんやなって。観てるほうが楽しい」と爆弾発言を放り込む田中。「もう出ない。今後は出演NGでお願いします」とまで宣言したのだった。

その場にいる全員をあきれさせた一言だったが、「でも観ますんで。(この番組が)好きは好き」と、全くフォローになっていないフォローを入れる。「観るのは好き、出るのは嫌い!」と笑顔で言い放った。

■視聴者の反応は真っ二つに

そんな田中に対し、視聴者の反応は完全に二極化していた。「芸人としてのダメさ加減が突き抜けていて逆に痛快」と好意的に捉える層と、「プロ意識がなさすぎて不快でしかない」と嫌悪感をあらわにする層だ。

近年のテレビ界において、ここまで極端な賛否両論を受けるキャラクターは珍しくなってきている。とくに田中のような「一見平凡そうな見た目の人」ではなおさらだ。

良くも悪くも視聴者に強烈な印象を残した田中。この1点だけで、今回の『アメトーーク!』出演は彼にとって、ひいてはスーマラにとって大成功だったと言って間違いないだろう。

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(文/しらべぇ編集部・ナカニシキュウ

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