営業で使う手土産の代を自で払わされていることへの疑問のインターネットQ&Aサイトに寄せられています。

相談者はある営業マンの妻。「営業の際に、お客様にパンレット等と粗品を渡すようですが、それが自」「他にも契約頂いたお客様に渡す手土産菓子も自です」など、顧客や契約者への手土産を自で購入させられているといい、「額もけっこうな額です」「毎結構な出費で生活費から補填したりしています」など、出費に苦しんでいるようでした。

相談者は「そういう経費なら会社が負担してくれそうな気がしますが。旦那はみんなそうやってる。仕方ないとしか言いません」と話しているそうです。手土産の代を会社の経費にできないのでしょうか。小林拓未税理士に聞きました。

雇用契約か業務委託契約かで変わってくる

「営業の際のパンレットや粗品が自、成約の際の手土産お菓子も自というのは、かなり厳しい条件のように思われます。妻の立場とすれば、会社が負担するべき経費ではないのか、と思われて当然です。

しかし、どちらが負担すべき経費かというのは、ご人の契約形態により、変わってきます」

どう変わってくるのでしょうか。

「ご人が、会社と雇用契約を締結している場合、一般的には社員や労働者ということになります。この場合は、会社が負担すべき経費と思われます。

会社と業務委託契約を締結している場合は、一般的には外注先や外交員ということになります。いわゆる個人事業という扱いですが、この場合は、ご人が負担すべき経費と思われます」

両者の違いはどう判断されるのでしょうか。

「単なる契約上の名称で判断されるわけではなく、あくまで実態が問題になります。例えば、業務遂行上の監督の程度、勤務場所・勤務時間などの拘束の度合い、業務に使用する備品が支給されるか自か、などによります。

ただし、雇用契約を締結している社員や労働者であったとしても、成約時の営業手当や歩合給が多額である場合は、経費の自分の精算も含まれているといえるかもしれません。

あまりにも経費の自分が多額である場合は、『給与所得者の特定支出控除』という制度を使うことができます。経費の自分であるとの会社の明書を用意することと、確定申告が必要ですが、少しでも経費の自分を税の還付という形で取り戻すことができるかもしれません」

【取材協税理士】

小林 拓未(こばやしたくみ)税理士

東京都中央区にて平成19年から開業。「専門として、長期的な視点で顧問先の発展に尽する」ことを経営理念に掲げる。平成301月から社会保険労務士業務も開始。平成308月オフィス拡大のため事務所移転。

事務所名 :税理士法人石川小林

事務所URLhttps://www.ktaxac.com

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