あの錦織圭が人気漫画『テニスの王子様』に影響されたという話は有名だが、学生時代にブームにのって部活でテニスをしていたという人は多いのではないだろうか。遡れば1970年代には『エースをねらえ!』『新・エースをねらえ!』が人気を集め、大学のテニスサークルで多くの学生が青春を過ごしていた。

そんなテニスが日本で人気なのは間違いないが、かつてプロテニス界では日本人選手がなかなか上位に食い込めなかった。この流れを断ち切ったのが1995年の『ウィンブルドン選手権』でのことで、日本男子選手としては佐藤次郎以来、62年ぶりに松岡修造ベスト8に進出している。今でこそバラエティー番組などでお茶の間に笑いを誘う彼だが、若手育成に尽力しており、錦織圭もその門を叩いた。

先日に大坂なおみがセリーナ・ウィリアムを破り、若干20歳にして男女を通じて日本人初となるグランドスラムでのシングルス優勝を成し遂げたのは記憶に新しいところ。錦織圭も長期離脱から復帰して、現在世界ランキングを12位にまで戻しており、今の日本のテニス界は過去最高に盛り上がっていると言っていい。そんな両者に続くであろう、次世代の世界のスーパージュニアが集う大会が、10月15日(月)に大阪のITCテニスセンターで開幕した。

大阪市長2018世界スーパージュニアテニス選手権大会』は、ウィンブルドンジュニアなどと同じグレードA ランクの大会で、ITF(国際テニス連盟)が行うジュニア大会の519大会のうち、わずか9大会しかないトップレベルイベントだ。このランクの大会は、アジアでは同大会だけなので、ジュニア世代における世界最高峰のプレイを観る絶好の機会となる。

昨年の同大会シングルス優勝者の清水悠太選手

昨年の同大会シングルス優勝者の清水悠太選手

昨年の女子はワン・シンユー選手(中国)が女王となった

昨年の女子はワン・シンユー選手(中国)が女王となった

これまで日本のテニス界をけん引したきた松岡修造、沢松奈生子、伊達公子杉山愛はもちろん、現在世界で活躍している錦織圭杉田祐一ダニエル太郎、奈良くるみらもこの大会で結果を残してきた。その他にも、この大会を経て世界に羽ばたいた選手の名前を見ると、驚くしかない。その一部を抜粋する。

【男子】
アンディ・ロディックアメリカ)……2003年の『全米オープンテニス』覇者で元世界ランキング1位
マリン・チリッチクロアチア)……錦織圭ライバルで、2014年の『全米オープンテニス』覇者
ジョーウィルフリードツォンガフランス)……2008年の『全豪オープンテニス』準優勝

【女子】
アメリ・モレスモフランス)……2006年の『全豪オープンテニス』で元世界ランキング1位
ビクトリア・アザレンカベラルーシ)……2012年の『全豪オープンテニス』で元世界ランキング1位
マリオン・バルトリ(フランス)……2013年の『ウィンブルドン選手権』覇者で元世界ランキング1位
キャロライン・ウォズニアッキデンマーク)……2009年2014年の『全米オープンテニス』で準優勝、元世界ランキング1位

関西テニス協会のFacebookによると、欠場届締切日を過ぎ、大幅なキャンセルなどなくリストが確定したとのこと。ITFの同大会におけるAcceptance Listによると、男子シングルスではランキング45位の市川泰誠、女子シングルスではランキング59位の佐藤久真莉などが出場するようだ。

(※ランキング10月8日時点のもの)

大阪市ITC靭テニスセンターには毎年、次代を担う逸材を観ようと多くの観客が訪れる

大阪市ITCテニスセンターには毎年、次代を担う逸材を観ようと多くの観客が訪れる

世界の原石を見つけられる、日本で唯一のジュニアグレードA大会。20歳の大坂なおみグランドスラムで優勝する時代だからこそ、この大会に注目したい。いきなり世界を驚かす逸材が出てくるとも限らない、この熱き戦いは15日から、関西のテニスの聖地ことITCテニスセンターで始まっている。

大阪のITC靱テニスセンターで行われている『大阪市長杯2018世界スーパージュニアテニス選手権大会』