レオナルドマルディーニらOBが帰還 「まだ必要なことは少なくないが…」

 かつてACミランローマを率いてリーグ優勝に導いた名将ファビオ・カペッロ氏が、イタリア国営放送「RAI」のラジオ番組に出演し、古巣となるミランの復権に好意的な見解を示した。

 ミランは今季、経営母体が昨季の中国資本から米ファンド「エリオット・マネジメント」に代わり、OBの元ブラジル代表レオナルド氏がスポーツディレクターとなり、同じくOBでクラブのレジェンドである元イタリア代表パオロ・マルディーニ氏も強化部に入った。クラブを率いるのもOBの元イタリア代表ジェンナーロ・ガットゥーゾ監督で、黄金期を知る面々による立て直しがスタートしている。

 カペッロ氏はミランについて「もしユベントスを倒そうとするなら、まだ必要なことは少なくない。ガットゥーゾはチームにメンタリティーを与えている最中だ。強い時期を知るレオナルドマルディーニがいることも、このプロジェクトの重要な部分を占めている」と、強豪復活にまずはクラブの精神的な部分から立て直している部分を高く評価している。

 ミランは10月のAマッチウィーク明けの最初の試合が、同じミラノを本拠地とするインテルとの“ミラノ・ダービー”になる。インテルは今季UEFAチャンピオンズリーグ(CL)という欧州最高峰の舞台に返り咲き、復権へのプロセスという意味では一歩先に進んでいる。カペッロ氏は、そのダービーマッチの行方も予想した。

ガットゥーゾは今のミランに適した監督」と太鼓判

ミランは成長してきた。インテルと互角の戦いを見せることもできるだろうし、問題を引き起こすこともできるだろう。しかし、守備の部分では困難が訪れると見ている。イカルディやペリシッチのような選手を前にすれば、複雑な状況に陥るものだ。ただ、なんにせよガットゥーゾは今のミランに適した監督だ。グループとしての精神を与え、チームでプレーすることをチームに植えつけている。私は今のミランを好ましく思っている」

 批判も少なくないガットゥーゾ監督に対し、カペッロ氏は好意的な評価であることを明らかにした。リーグ戦については「ユベントスを倒せるチームは見当たらない」と、絶対王者が抜けた強さを持っていると話したが、イタリアセリエA全体のレベルを復活させるためにも欠かせない名門ミランの復活は、軌道に乗っているとの考えを示していた。(Football ZONE web編集部)

ファビオ・カペッロ氏【写真:Getty Images】