新しい動物を迎え入れるための準備を進めていたイギリス動物園で、今年7月以降にフンボルトペンギンがお披露目されるはずだった。しかし園内を訪れた人達が目にしたものはペンギンの模型であった。『The Sun』『Mirror』などが伝えている。

英シュロップシャー州テルフォードにあるエキゾチック動物園Exotic Zoo)では、今年7月に新しく飼育する動物のお披露目のため数万ポンド(数百万円)もの建設費をかけて準備を進めていた。新しく迎え入れる6羽のフンボルトペンギンの囲いも完成し、来園客に楽しんでもらうことを同園スタッフの誰もが心待ちにしていた。

しかし来園客がペンギンの囲いで目にしたものは、プラスチック製のペンギンの模型6体だった。このことはペンギンを見るために来園した人々を大いに失望させたようだ。来園客からは「本当、風変わりなものを見せてもらったわ。可愛いペンギンが見たかったのに残念ね」「みんなお金を払って入場したはいいけど、動物の模型を見せられるとは想像もしてなかったと思う」などの声があがっている。

このペンギンの模型が物議を醸し、エキゾチック動物園は英メディアの取材を受けているが「なぜ模型のペンギンを設置したのか?」について同園のディレクターであるスコット・アダムスさん(Scott Adams)は、次のように明かしている。

「このペンギンの囲いは最もコストをかけ、夏休み前に向けてペンギン達をお披露目したいと思っていました。しかし思わぬ災難が発生したのです。ペンギンが鳥マラリアに感染して死亡するペンギン・マラリアのせいで私たちは3カップルのペンギンを入手することが出来なくなったのです。」

「それで代わりに、いろいろな種類のペンギンの実物サイズの模型を設置することになったのです。これによって少なくとも来園客に、どんな種類のペンギンがいるのかを伝えることができると思いました。またこの状況に至った理由を記載した看板を設置していますが、みなさんのガッカリする様子に私達もどうすることもできなくて残念な思いです。」

「ここ数年、イギリスを襲ったペンギン・マラリアで多くの動物園ペンギンを失いました。大きな動物園のほとんどは、余剰リストや他の動物園の血統登録台帳の記録をもとにペンギンを補充してもらっているようです。」

「しかしながら私達のような小さな動物園は、ペンギンの補充を要望する順番リストでは下のほうに載っている状態です。ペンギンが子作りをするのは年に一度です。そのためイギリス、ヨーロッパでペンギンの数が増えるまで私達は待たなければなりません。」

スコットさんはこの問題について「年明けまで解消されることはない」と見込んでおり、クリスマスには園内のスタッフにペンギン・コスチュームを着用させる予定とのことだ。

画像は『The Sun 2018年10月2日付「ZOO MUST BE KIDDING There’s something wrong with this penguin enclosure – can you see what it is?」(Credit: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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