PMSは女性として体が働いている証拠

生理に関連するツラさは、生理前の月経前症候群PMSと、まさに生理中の痛みがあります。いずれも症状には個人差があり、何もない人から救急車で運ばれるほどの痛みを起こる人もいます。

そのうちPMSは、生理が始まる3〜10日前に起こり、生理の時よりツライと感じる人もいる体や心の不調のことです。実はこれは、出るべき女性ホルモンのプロゲステロンがちゃんと出ている証でもあります。

PMSでツライのか見分けるには?

それを踏まえた上で、その症状が本当にPMSかどうか見極める方法があります。PMSではなくて、何か他の症状が起こっている可能性もあるからです。

PMSの特徴は、生理が来た途端に気持ちが晴れること。PMSは女性ホルモンの作用なので、プロゲステロンが作った子宮内の黄体が流れ始めれば(つまり生理で血液が出始める)、それに伴って起こる症状が治まるのです。思い当たる人も多いのではないでしょうか?

PMSだとはっきりしたら、マッサージでも入浴でも、むくみが取れそうなポーズでもいいので、その時期の自分の不調に対して、体調を改善できることを考えてみましょう。何か前向きになれることができるといいですね。

生理でツライなら頑張らなくていい

 出血に伴って起こる、特有の症状がツライという女子も少なくないですよね。そんな人は、せっかく順調にトレーニングしていても、体と心が一気に重くなってしまいます。この時期、トレーニングと生理、どう折り合いをつけていけばいいのでしょうか?

生理の時、一番ツライのは、1日半から2日程度。生理とは、排卵後に妊娠しなかった場合、不要になった子宮内膜がはがれ落ちて出血が起こることですが、この子宮を収縮し、経血を流すために分泌するプロスタグランジンというホルモンがあります。プロスタグランジンは、子宮を刺激するためにマヨネーズのチューブを絞るような刺激が起こすのですが、その刺激が生理痛の原因です。

この時期は、血液を失いながら過ごさないといけないので、頑張る必要はありません。将来、妊娠/出産をすることを考えても、体を温めて休むのが正解です。

腰まわりが冷えるなら軽く動かす

あわせて、腰まわりやお尻、いろいろなところが冷えるので、普段より体が冷たくなるような感覚を持つかもしれません。そうなった時は、骨盤まわりの大きな筋肉である大腿四頭筋や背筋群、腹筋を、軽いストレッチなどで動かしてみましょう。そうすることで、滞りがちな血流が促進され、だる重い感覚から早く抜けられます。

ただし、くれぐれもゆるゆると動くことが大事。血液が減っていることを考え、激しい運動は避けましょう。

ライター:幸雅子
出典:『Training for Woman』vol.03/「カラダあってのトレーニングだから」
監修:高尾美穂/産婦人科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター、ヨガティーチャー。現在は婦人科医療、ヨガ、スポーツを三つの柱とし、自身が持つそれぞれの専門知識を伝えることで、女性達のよりよい選択に役立ちたいと考え、精力的に活動している。

生理の1〜2日目に頑張ってはいけない理由