死ぬ死ぬ詐欺の真骨頂

病気を騙り、人の同情を引こうとする行為は後をたたない。しかし今回の男は、その言い訳だけで結婚や旅行まで実現してしまったというから驚きである。

今回告発したのは、その男の妻。数年間の結婚生活を送ったというが、「大切な人生を盗まれた」と胸中を明かしている。

起訴されたのは、英レスター在住のデヴィッドキャロル(35)。

彼はルーシーウィッチャードさんという女性と2006年に知り合い、ガンであると装って同情をひき交際を開始。更に当時、医者のふりをするよう友人に頼んでいたという。

その後、2011年に結婚して以来、2015年まで結婚生活は続いていたという。そんな中、親族に対して「余命5ヶ月~10か月の末期ガンにかかっており、アメリカで治療を受けるために30万円(2000ポンド)が欲しい」といったという。

これに対して義母「死にそうな娘の夫を救う。娘を独り身にさせるわけにはいかない。」とあわれに思い、何も疑うことなく約30万円(2000ドル)を渡したのである。

しかし実際にはガンの治療など一切受けておらず、なんとアメリカ旅行を満喫していたのである。

やがて疑念を持ち始めた2人に問い詰められた結果、この事実が暴露され、2015年に離婚した。

ラグビークラブでもチームメイトを騙す

この様な経緯があり懲りたかと思いきや、翌年には何事もなかったかのように地元のラグビーチームに入団

ゲームの最中、何度も怪我をすると病院に行きたいと言ったりして、病弱であることをアピールをしていた模様。

チームメイトの男性はBBCの取材に対し、「キャロルは血液検査を受けたとき、医者から白血病だと診断されたと話していた。私たちは可哀想なヤツだと考えて、食べ物や飲み物の寄付を与える人もいた。」と話している。

更に努力家な姿を見せつけられ、騙されたチームメイトはチャリティーイベントを開催。ロンドンマラソンなどで再び2000ドルの寄付を受け、もう一度アメリカ旅行へいっていたとのこと。

最終的に彼の悪行はすべて暴かれ、遂に逮捕。10月の第2週に裁判にかけられた結果、詐欺罪で有罪判決となり、2年の執行猶予つきで26週間の懲役が科せられた。

あまりにも甘すぎる判決だが、判事は「被告には介護を要する母親がおり、更生する見通しもある。」という理由からとのこと。

また、180時間の無償労働と、元妻であるルーシーさんと義母に対し2000ポンドの返還を命じた。

 

参照元:BBCFacebook

「俺、ガンなんだ…」と偽って結婚したり、親から金をせびって旅行したりして人生を謳歌していた男が逮捕!