Point
バーガーキングが、食べると悪夢を見ることを臨床試験で証明した「悪夢バーガー」を発売した
・「悪夢バーガー」に含まれるタンパク質チーズコンビネーションが、レム睡眠を混乱させるために、悪夢を誘発する
・特定の栄養素は、胃腸の不調を引き起こして睡眠を邪魔することで、悪夢を誘発する可能性がある

大手ファストフードチェーンバーガーキングハロウィーンの季節限定で米国で発売した”Nightmare King”(悪夢バーガー)が海外ネット上で話題を呼んでいます。なんとこのハンバーガー食べると悪夢を見てしまうそうです。

同社によると、その効果は臨床試験で証明済みとのこと。ただし当然ながら、査読は通過していません。

Florida Sleep and Neuro Diagnostic Services社はバーガーキングの依頼を受け、被験者50名の睡眠と睡眠中に見た夢を記録する調査を行いました。被験者25名は就寝前にチキンビーフベーコン悪夢バーガーを食べ、残りの25名はこれを食べずに就寝しました。その結果、悪夢バーガーを食べた被験者のうち7名が悪夢を見たと報告したのに対し、悪夢バーガーを食べなかった被験者で悪夢を見たと報告した者は2名だったとのこと。

研究を率いた睡眠の専門家ホセ・ガブリエルメディナ博士によると、通常は全体の4パーセントが睡眠中に悪夢を見るそうです。悪夢バーガーを食べた後に就寝した被験者が悪夢を見た確率は、この3.5倍だったわけですから、「悪夢バーガー」の威力たるや恐るべし…?

「悪夢バーガー」のこの不気味な効能は、タンパク質チーズの独自のコンビネーションがレム睡眠を混乱させるためだと、研究チームは説明しています。レム睡眠とは眼球のすばやい運動を伴う睡眠のことで、主にレム睡眠中に人々は夢を見ると考えられています。

本来ファストフードを食べると悪夢を見る確率が減る?

ファストフードの摂取と睡眠中に見る夢の関係は、これまでほとんど研究されてきませんでしたが、あるとしても、むしろ「ファストフードは悪夢を抑制する」というものでした。たとえば、2007年Psychological Reports誌に掲載された大学生50名を対象にした調査では、ファストフードポテトチップス、その他炭水化物系のスナックを好む学生は、オーガニックな食事を好む学生と比べて、目が覚めた時に睡眠中に見た夢を覚えていない確率が高く、悪夢を見る確率が低かったことが報告されています。

より大規模な例では、2015年にモントレオール大学の心理学者トア・ニールセン氏らが行った学生400名を対象にした調査があります。ニールセン氏らは、不健康な食事を摂る学生ほど夢を鮮明に覚えていない確率が高いこと、そして食事内容と悪夢には相関が無いことを示しました。一方で、食事内容ではなく食事パターンに着目したところ、日中の食事の間隔を開けた人ほど鮮明な夢を見ることが分かりました。

これは、断食が脳に影響を与えるためか、もしくは食事を抜いた被験者は朝遅くまで寝ていたために食事を抜くことが多く、このためにレム睡眠の時間が伸びたのではないかと、研究者たちは推測しました。また、ニールセン氏らは、食べ過ぎの人や感情に任せて衝動的に物を食べてしまう人は、悪夢を見る確率が高いことも明らかしました。乱れた食事パターンを引き起こす感情が、同じように悪夢も誘発しているのかもしれません。論文は、Frontiers in Psychology誌に掲載されています。

このように、食事パターンが夢にもたらす影響についていくつかの調査結果がある一方で、スパイスチーズといった特定の食材が悪夢を引き起こすと信じている人もたくさんいます。実際、睡眠に理論上影響を与えるとされている栄養素を含む食材も存在します。これらの栄養素が胃腸の不調を引き起こし、睡眠を邪魔して悪夢を誘発するのです。もしくは、これらの食材を摂ると悪夢を見るという単なる思い込みによって、悪夢を食材のせいにしている可能性もあります。

 

「悪夢バーガー」が日本でも販売されるかどうかは不明ですが、特定の夢を見ることができることを謳い文句に商品をアピールする企業は、バーガーキングに限りません。2005年、英国チーズ委員会は「チーズの種類によって様々な夢を見ることができる」という斬新な説を発表しました。たとえば、就寝30分前に、スティルトンチーズを食べると変な夢が、チェダーチーズを食べると有名人の夢が見れるのだとか…。さっそくいろんなチーズを買ってきて試したくなりますね。

 

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vialivescience / translated & text by まりえってぃ

 

食べると悪夢を見る「悪夢バーガー」を米バーガーキングが発売 臨床試験で証明済み?