2点のリードを奪うも5分間で2ゴールを奪われ、2-2のタイで後半へ

 来年のU-20ワールドカップ(W杯)ポーランド大会の予選を兼ねたU-19アジア選手権が開幕し、日本は19日にB組初戦で北朝鮮と対戦。2-2で折り返した後半にFW久保建英芸術的な直接FKを決め、さらに2点を追加して5-2で勝利した。

 日本は前線がFW久保建英とFW田川享介、中盤にMF郷家友太、最終ラインにDF橋岡大樹と、すでにJ1レベルでの試合経験を積んでいる選手たちをスタメン起用。雨による難しいピッチコンディションのなかで、強豪の北朝鮮と初戦をスタートした。

 前半8分、相手に囲まれながら久保がボールをキープして右サイドから中央に侵入すると、裏を取ったMF斉藤光毅に柔らかいスルーパス。これを受けた斉藤光はGKとの1対1でシュートを相手に当ててしまうが、こぼれ球を自ら押し込んで貴重な先制ゴールを奪った。

 さらに日本は試合を支配しながら進めた前半19分、MF伊藤洋輝が約25メートルの距離から左足を一閃。これがゴール右に吸い込まれてリードを2点に広げた。

 その後は北朝鮮もシンプルな攻撃で日本ゴールに迫り、相手選手との接触でGK谷晃生が倒れ込んでヒヤッとする場面もあった。すると前半36分、右サイドからのクロスをMFケ・タムにニアサイドで合わせられて失点。さらにPKを献上してしまい、同41分にもMFカン・ククチョルに決められて2-2でハーフタイムを迎えた。


後半20分、25mの位置から久保が左足を振り抜いて勝ち越しゴールを奪取

 後半に入ると4分、日本はDF東俊希が左サイドから低くて速いクロスを供給すると、ファーサイドでフリーになった郷家がトラップから至近距離でのシュートを狙ったがGKにセーブされ、勝ち越しの決定機を逃してしまった。

 それでも、エースと期待される久保が魅せた。後半20分、中央やや右サイド、約25メートルの位置で得たフリーキックを久保が左足で狙うと、鮮やかなカーブを描いたボールはニアサイド上部に吸い込まれ、3-2と勝ち越しのゴールになった。

 日本はその後も郷家に決定機が訪れる場面もあったが、追加点とはならず。それでも、北朝鮮は残り10分ほどで倒れた郷家を踏みつけたMFシン・クァンソクが退場処分となり、数的数位も得た。試合終了間際には、途中出場のFW宮代大聖とMF安部裕葵が立て続けに追加点を挙げ,5-2とリードを広げた。前半にミスが目立ち不安定だった最終ラインは、後半は落ち着いたプレーを見せて失点せずに試合を終わらせ、大事な初戦で勝ち点3を手にした。


Football ZONE web編集部)

U-19アジア選手権、日本代表は5-2で勝利した【写真:Getty Images】