リーガエスパニョーラ第9節、レアル・マドリーvsレバンテが20日にサンティアゴ・ベルナベウで行われ、アウェイのレバンテが2-1で勝利した。

▽前節、アラベス相手の衝撃的な敗戦によって公式戦4戦未勝利(3敗1分け)に加え、その間無得点とロペテギ体制で最初の危機を迎えているマドリー。5試合ぶりのゴールと勝利を目指す今節は土曜のランチタイムキックオフで難敵レバンテを迎え撃った。自身の進退も問われる一戦に向けてロペテギ監督は負傷明けのマルセロ、イスコを復帰させた。一方、ベイルクロースベンゼマをベンチに置き、前線はアセンシオと今季リーグ初先発のルーカス・バスケス、マリアーノを起用した。

FIFAウイルスと来週ミッドウィークから再開されるチャンピオンズリーグ(CL)の影響でタフな戦いが想定された今回の一戦。マドリーにとっては悪夢のような立ち上がりとなる。開始7分、ハーフウェイライン付近でセルヒオ・ポスティゴが出した背後へのボールに対してDFヴァランが中途半端な対応でクリアし損ねると、ボックス内に抜け出したホセ・モラレスが飛び出したGKクルトワを浮き球でかわし無人のゴールへシュートを流し込み、アウェイチームが先制点を奪う。

▽さらに13分にはボックス付近でロジェールの浮かしたボールをDFヴァランが手を使ってブロックすると、最初はボックスの外からのFKと判定される。だが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による検証の結果、ハンドがボックス内と訂正されて痛恨のPK献上。これをキッカーのロジェールに決められて瞬く間に2点のビハインドを背負うことに。

▽早くもざわつくサンティアゴ・ベルナベウの空気を鎮めたいマドリーはすぐさま反撃。17分には右CKからカゼミロのヘディングシュートがクロスバーを叩きこぼれ球をアセンシオが頭で流し込む。しかし、VARによる検証の結果、アセンシオがオフサイドを取られてゴールは認められない。

▽それでも、気持ちを切り替えて相手を押し込むマドリーサイドからのクロスやセットプレーから再三の決定機を作り出す。だが、バスケスやセルヒオ・ラモスのシュートはことごとく相手GKオイエルの好守に遭う。さらに34分にはセットプレーの流れからバスケスのクロスにゴール前のマリアーノが頭で合わせるが、これもバーに阻まれる。その後、前半終了間際には相手のカウンターからロジェールにゴールネットを揺らされるが、ここはその前のトーニョ・ガルシアオフサイドにより事なきを得た。

▽前半終了時にマドリディスタから強烈なブーイングを受けたホームチームはハーフタイム明けにオドリオソラを下げて切り札のベイルを投入。この交代でバスケスが右サイドバックに下がり、より攻撃的な布陣で逆転を目指す。立ち上がりの50分にはボックス内のモドリッチにシュートチャンスもここは相手DFのブロックに遭う。

▽前半同様に決め切れない状況が続くマドリーは60分、アセンシオとイスコを下げてダニ・セバージョス、ベンゼマを同時にピッチへ送り込んで早々に3枚の交代枠を使い切る。65分にはボックス手前の好位置で得たFKをキッカーのベイルがゴール左隅に飛ばすが、これも相手GKオイエルのビッグセーブに阻まれる。それでも、諦めずに攻め続けるマドリーは72分、右サイドからのクロスをベイルベンゼマとボックス内で繋ぐと、ボックス中央でフリーのマルセロが右足の強烈なシュートを中央上隅に突き刺し、待望の5試合ぶりのゴールを奪った。

▽このゴールで一気にヒートアップしたスタジアムの後押しを受けてマドリーは一気呵成の攻めを見せる。76分には左サイド深くでのセバージョスのボール奪取からマルセロを経由したボールをボックス左角のベンゼマが右足のコントロールシュート。だが、このシュートはクロスバーを叩く。さらに攻勢を強めるホームチームは88分、バスケスの右クロスをベンゼマが頭で合わせ、GKが弾いたボールをマリアーノがすかさずゴールへ蹴り込む。しかし、マリアーノはオフサイドを取られてしまい、絶好の同点機会を逸した。

▽そして、無情にも試合はこのままタイムアップ。マドリディスタの怒号に晒されたロペテギ率いるチームは、公式戦3連敗で5戦未勝利に。CLビクトリア・プルゼニ戦を挟んだ次節、バルセロナとのエル・クラシコを最悪な状態で迎えることになった。

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