セリエA第9節、ローマvsSPALが20日にスタディオ・オリンピコで行われ、アウェイのSPALが2-0で勝利した。

▽前節、エンポリに辛勝したローマは公式戦4連勝という最高の形で代表ウィークに突入。そして、来週ミッドウィークからのチャンピオンズリーグ(CL)再開に伴い、過密日程がスタートする今節では4連敗中のSPALをホームで迎え撃った。ディ・フランチェスコ監督は来週のCSKAモスクワ戦を睨み、軽傷を抱えるデ・ロッシとコラロフら一部主力を温存。引き続き[4-2-3-1]の布陣を採用し、前線は1トップにジェコ、2列目にジェンギズ・ユンデル、ロレンツォ・ペッレグリーニ、エル・シャーラウィが起用された。

▽立ち上がりから中盤に下りてくるジェコへのクサビを起点に両サイドをバランス良く使って相手を押し込むローマサイドバックとウイングの連係で効果的にサイドで数的優位を作り出すと、そこから中央のジェコが積極的にフィニッシュに持ち込んでいく。

▽17分にジェコの鋭い反転シュートから決定機を作ると、その後もエル・シャーラウィやフロレンツィのシュートで相手ゴールを脅かすが、GKミリンコビッチ=サビッチの好守に阻まれてなかなか先制点を奪えない。

▽すると38分、カウンターからボックス右に持ち込んだラッザーリをDFルカ・ペッレグリーニがやや軽率に後ろから手を使って倒してしまうと、このプレーが痛恨のPKに。これをキッカーのペターニャにきっちり決められ相手のワンチャンスで先制点を奪われる。

▽格下相手のホームゲームで1点ビハインドで試合を折り返しローマは、後半も同じ11人で臨んだ。立ち上がりから攻勢に転じると、54分にはエル・シャーラウィのパスに反応したゴール前のジェコが飛び出したGKより先にボールをプッシュ。だが、このシュートはわずかに枠の右へ外れる。

▽すると直後の56分、SPALの右CKの場面でキッカーのヴァルディフィオーリにニアサイドに精度の高いボールを入れられると、これをDFファシオの前に入ったボニファツィに頭で合わせられ、前半に続きセットプレーから失点を喫した。

▽ホームでまさかの2点ビハインドとなったローマは失点直後にクリスタンテを下げてクライファートを投入。この交代でロレンツォ・ペッレグリーニをボランチに下げてジェンギズをトップ下、クライファートを右ウイングに配置。よりサイドからの仕掛けを増やして局面の打開を図る中、67分にはバイタルエリアで前を向いたロレンツォ・ペッレグリーニが左足の強烈なシュートを放つが、GKが指先で触ったボールは惜しくもクロスバーを叩く。

▽その後、71分にジェンギズを下げてローマデビューとなるチョリッチを投入したローマは攻勢を強めると、75分にはSPALにアクシデントが発生。遅延行為で警告を受けたGKミリンコビッチ=サビッチがピッチ内に2つのボールが入っていた中、やや高圧的な態度でボールを思い切りピッチ外へ投げると、これが判定への抗議と判断されてすぐさま2枚目の警告が出されて退場に。1枚交代枠を残していたSPALは慌ててGKゴミスを緊急投入した。

▽数的優位を生かして畳みかけたいローマは最終ラインを1枚削ってパストーレピッチに送り込み、ここから猛攻に打って出る。だが、焦りからかイージーミスが目立つチームはセットプレー以外に攻め手がない。結局、1点も奪えないまま試合はタイムアップ。ホームで格下相手に痛恨の敗戦を喫したローマは公式戦の連勝が「4」でストップ。悪い流れの中でCSKAモスクワとの重要なCLの一戦に臨むことになった。

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