神戸、7戦勝利なしも「ポジティブな面として持ち帰りたい」

 ヴィッセル神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは20日、J1第30節の川崎フロンターレ戦で先発フル出場を果たすも、白熱した打ち合いで3-5と逆転負けを喫した。試合後、首位を走る川崎に賛辞を送っている。

 4試合ぶりに先発復帰したイニエスタは、早速存在感を発揮した。前半15分、敵陣でこぼれ球を拾ったイニエスタはボックス内へ絶妙な浮き球を放り込むと、元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキがヘディングで落とし、それをクリアしようとした相手DFが味方にボールを当てネットへと流れ込み、オウンゴールを誘発した。

 特に前半はイニエスタが起点となり次々とチャンスを創出し、神戸が川崎を上回るパフォーマンスを見せた。しかし、後半は川崎の猛攻に遭い、最終的には壮絶な逆転負けを喫している。試合後、イニエスタは川崎の完成度の高さに脱帽といったコメントを残した。

「チームとしてしっかりしていて、良いサッカーをしている。個人としても質の良い選手が揃っている。リーグの首位を走っているだけある」

 一方で、神戸についても「ただ、こちらはその首位のチームを相手に多くの時間で互角の戦いを演じることができたことはポジティブな面として持ち帰りたいと思う」と、一時は2点差のリードを奪う展開まで持っていった戦いに一定の感触も得ていた。

 この敗戦で7戦未勝利となった神戸は、現在勝ち点37のリーグ12位ながら、プレーオフ圏の16位柏レイソルとの勝ち点差がわずか4となっており、残り4試合で残留争いへの正念場を迎えることになる。帰ってきたイニエスタはチームを救うことができるのだろうか。


Football ZONE web編集部・城福達也 / Tatsuya Jofuku)

神戸MFイニエスタは試合後、首位を走る川崎に賛辞を送った【写真:Football ZONE web】