明治安田生命J2リーグ第38節の9試合が、21日に各地で行われた。

▽残り5試合となった現在、し烈を極めているJ1昇格争い。首位の松本山雅FC(勝ち点69)から7位の東京ヴェルディ(勝ち点63)まで勝ち点差6という中で、今節を迎えた。

▽7位・東京ヴェルディ(勝ち点63)が8位・徳島ヴォルティス(勝ち点54)をホームに迎えた試合では、2-1で東京Vが勝利した。

▽高いテンションの入りを見せた徳島だが、6分に痛恨のミスを犯す。シシーニョが最後方までボールを戻すと、FWレアンドロが反応。ボックス内左でボールをカットし、GK梶川をうまくかわしてシュートを放つ。徳島DFがクリアし損ねたボールがネットを揺らした。

▽失点を喫した徳島はボールを支配して崩しを試みるが、決定的なシーンを迎えることができず。20分には右CKの場面でキッカーの岩尾のクロスにボックス内のキム・ジョンピルが頭で合わせる。しかし、これはGK上福元に阻まれた。

▽徳島が1点のビハインドを抱えて迎えた後半、ワイドを広く使う東京Vがいきなりゴールに迫る。左サイドでパスを受けた泉澤が供給したクロスは中央の味方には合わなかったが、ボックス内で混戦に。しかし、反応した内田が放った強烈なシュートは左ポストに嫌われる。

▽さらに、53分にも泉澤の左サイドからクロスを上げてレアンドロのヘディングシュートが徳島ゴールを襲うなど、東京Vがチャンスを増加させていく。

▽その後、内田裕を中心に徐々にペースを引き戻す徳島が65分にスコアをイーブンに戻す。右サイドでボールを持った表原が東京Vの厳しいチェックに遭いながらもクロスを供給。すると、ニアに入り込んだバラルがGK上福元の牙城を崩した。

▽このまま試合が終わるかに思われた93分、東京Vが再三繰り返している左サイドからのアタックを得点に結びつける。泉澤が左サイドからクロスを上げると、途中出場の李が反応。頭で決め切り勝ち越し弾とした。

▽直後に試合が終了。この結果、東京Vは連勝で昇格PO圏内の4位に浮上した。対する徳島は4連敗を喫している。


▽また、6位・横浜FC(勝ち点63)が5位・大宮アルディージャ(勝ち点63)をホームに迎えた同勝ち点対決は、1-1の引き分けに終わった。

▽立ち上がりから一進一退の攻防が続く試合、パスを繋ぎつつサイドからの打開を図る大宮に対し、横浜FCは最前線のイバの強さを生かすように早めに縦に運んで応戦。横浜FCがやや攻勢を保ちながらも決定的なシーンを迎えることができずに時間が進んでいく。

▽25分にはレアンドロ・ドミンゲスが左サイド浅い位置からクロスを供給し、ボックス内中央のイバが豪快なボレーシュートを放つ。これがネットを揺らしたが、オフサイドと判定され横浜FCの先制点にはならない。

▽ひやりとさせられた大宮は、31分に右CKを獲得。キッカーの大前のクロスに合わせた河本が放ったヘディングシュートがGK南に阻まれると、こぼれ球に反応したマテウスがボックス右から狙う。しかし、これも横浜FCの選手にブロックされた。

▽ゴールレスで折り返しを迎えると、何としても勝ち点3が欲しい両クラブの鍔迫り合いは、最短で前線を狙ったボールが多用される肉弾戦の様相を呈し始める。

▽51分、大宮が左CKを獲得。大前がボックス内中央にクロスを入れるとDF河本がフリーでヘディングシュートを放つ。GK南は動けず、待望の先制点となった。

▽反撃に出る横浜FCは68分に大チャンスを迎える。レアンドロ・ドミンゲスとのワンツーでボックス左に侵攻した佐藤が中央に折り返すと、ボックス内に混戦が発生。しかし、こぼれ球を押し込もうとしたイバのシュートはブロックされ、ものにすることができない。

▽それでも攻勢を保つ横浜FCは76分にも決定機を作り出す。ボックス手前右でボールを持った北爪がボックス内に供給しようとしたパスが大宮DFにブロックされると、こぼれたボールが再び北爪の下へ。北爪は迷わず右足を振り抜き、ゴール左に同点弾を叩き込んだ。

▽しかし、その後はお互いにスコアを動かすことがないまま試合が終了。この結果、両クラブは勝ち点1を分け合うことに。横浜FCは連勝を逃して昇格PO圏外の7位に、大宮はPO圏内には留まったものの3連勝を逃し順位を6位に下げた。

明治安田生命J2リーグ第38節
▽10/21(日)
モンテディオ山形 2-2 アビスパ福岡
松本山雅FC 0-0 FC岐阜
東京ヴェルディ 2-1 徳島ヴォルティス
水戸ホーリーホック 3-2 ロアッソ熊本
カマタマーレ讃岐 0-0 レノファ山口
横浜FC 1-1 大宮アルディージャ
栃木SC 2-2 ヴァンフォーレ甲府
ジェフユナイテッド千葉 2-4 大分トリニータ
ファジアーノ岡山 1-0 FC町田セルビア

▽10/20(土)
京都サンガF.C. 0-2 アルビレックス新潟

▽10/19(金)
ツエーゲン金沢 0-0 愛媛FC

◆J2順位表(第38節消化時点)
[勝ち点(得点/失点/得失点)試合数]
1位 松本山雅FC 70(52/33/19)38
2位 大分トリニータ 69(71/46/25)38
── ↑ 自動昇格 ↑ ──
3位 FC町田ゼルビア 68(56/39/17)37
4位 東京ヴェルディ 66(52/37/15)38
5位 アビスパ福岡 65(54/38/16)38
6位 大宮アルディージャ 64(60/44/16)38
── ↑ プレーオフ ↑ ──
7位 横浜FC 64(56/42/14)38
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