サザビーズのオークションで、バンクシーの作品『風船と少女』が104万2000ポンド(約1億5474万9449円)で落札された直後、勝手にシュレッダーにかかり切れ切れになるという珍事が起こった。海外メディアSkyNewsが伝えた。

【写真】多くの人の見ている前で…バンクシー『風船と少女』のビフォー・アフター

 『風船と少女』は、ハートが他の赤い風船に少女が手を伸ばしている絵で、スプレーとアクリルで描かれている。バンクシーの作品の中で最もよく知られているものの一つ。オークションの目玉作品の一つだった。

 今回シュレッダーにかかってしまったた作品は、2006年に同販売会社がバンクシーから入手したもの。オークション前には落札額は200ポンドから30万ポンド(約2万9702円から4455万3584円)と予想されていた。

 しかし、同作品は落札後すぐにシュレッダーで切れ切れに。額縁に内蔵されていたシュレッダー機能が遠隔操作されたと考えられている。後にバンクシーの公式インスタグラムは、ピカソの「破壊しようとする衝動は創造的衝動でもある」というの言葉を添えて、額縁にシュレッダーを仕込む様子とオークションでのその瞬間を動画でアップしている。

 オークションハウスの管理下で作品に損傷があった場合、バイヤーの購入は期待されない。しかし今回のケースでは、シュレッダーにかかった状態の作品に、より高い価値がつくのではとの声も上がり、期間限定で行われた一般公開も長い行列を作った。バンクシーのこの1件が、アートの世界に強いインパクトを与えたことは間違いなさそうだ。

引用:https://www.instagram.com/banksy/

※海外メディア「SkyNews」のスクリーンショット