育児をしていると、子どものために手作りの料理を食べさせたいと思う気持ちはある反面、実際に料理をする時間はなかなか取れないもの。

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忙しい現代、「時短レシピ」「つくりおきレシピ」などが世の中にはあふれていますが、子どもにも安心して食べさせられて、かつ本当に手間がかからずおいしい料理ができるレシピにはなかなか巡り合えなかったりします。

そんな現代の忙しいママ&パパにおすすめなのが、『忙しい人専用 「つくりおき食堂」の超簡単レシピ 』。2児の母で、“子どもが喜ぶ時短レシピ”を多数掲載しているブログ『つくりおき食堂』の主宰・まりえさんの著書です。

レンジだけで作れるものが多く、まりえさんが実際に子どもに作って喜ばれたというお墨付きのレシピばかりなので、時間がない方にはうってつけの料理本なんです。

今回は著者のまりえさんに、乳幼児におすすめのレシピを紹介していただくとともに、自身のつくりおき&子育てライフについて伺いました!

週末の“隙間時間”でつくりおきしています

――本書で最初に紹介されている「1週間の食卓」が圧巻です。週末の隙間時間にということですが、実際の作業時間はどのくらいでしょうか?

まりえさん「書籍の最初に紹介されている1週間の食卓は、撮影用ということでいつもより品数が多くなっております。

普段の週末は10分弱×7~10品で1時間~1時間半くらいです。

朝、子どもが起きるまでの間、子どもが夫と近所に買い物に行っている間、子どもが夫とお風呂に入っている間など、土日のすき間時間に作っています。レンジ調理なら土日のメインおかず(シチューおでんすき焼きなど)をコンロで作っている間にレンジでできるので楽です」

――大学で食品生化学を専攻されていたそうですが、そのときの知識が今のつくりおきライフに役立っていますか?

まりえさん「食品の水分活性と微生物増殖の関係など、つくりおきする上で大変役に立っています」

――ブログやTwitterでレシピを発信されていますが、そういったSNSを使うことの利点はどんなところでしょうか。

まりえさん「Twitterは拡散効果があるので多くの方に見てもらえる可能性があります。また『簡単に作れておいしかった』、『子どもがたくさん食べてくれた』という反応をいただくと何より励みになります」

――まりえさんも二児の母ということで、お子さん向けのレシピを作るときに、気を付けていることや意識していることがあれば教えてください。

まりえさん「子どもは正直なので、好きなものは兄弟で取り合いをしながら食べますが、苦手なものは一口食べて『もういらない』になります。

子どもが苦手な食材は細かく刻んで、ひき肉や甘めの食材と組み合わせることで食べやすくなります。ほうれん草入りチーズ蒸しパンなど、苦手な野菜は細かく刻んで食べやすくしています。

ピリ辛味のおかずを作るときは、ラー油や豆板醤は最後に加えるようにして、子どもの分を取り分けてから足すようにしています」

――ちなみに離乳食はどのように作っていましたか?

まりえさん「たくさん作って製氷トレイに入れて冷凍していました。

野菜は一通り食べさせて、アレルギーがないことが確認できたら、数種類(かぼちゃさつまいも、人参、大根、ピーマンなど)まとめて煮て柔らかくしてビニール袋に入れ、つぶして野菜ミックスペーストにしていました。

野菜はやわらかくなるまで煮てビニール袋に入れれば、袋の上から手でつぶせるのでミキサー不要、ペースト状になったら製氷トレイに入れて冷凍です。

解凍後は、牛乳や豆乳を足すなどして、少しずつ味を変えて出していました」

続けるコツとおすすめレシピ2選!

好きなおかず1品からはじめてみてください

――お子さんの食に関して苦労している点はありますか? 苦手を克服する方法があれば教えてください。

まりえさん「長男は好き嫌いが多いので苦労しています。

長男はナスが苦手ですが、トマトソースが好きなので肉をつめたナスをトマトソースで煮てみたところ(なすの肉詰めトマト煮こみ)、気に入ったようでたくさん食べてくれました」

――前書きにも書かれているように「つくりおきはハードルが高い」と感じる方も中にはいるかと思いますが、無理なく続けるコツを教えてください。

まりえさん「好きなおかずを1~3品からスタートすると良いのではないでしょうか。苦手なおかずだと箸が進みませんので、好みのおかずからはじめるのが良いと思います。

1品を大量に作ると食べきる前に飽きてしまうことがあるので、1品の量は控えめ(3~4人が1回の食事で食べきる量)で紹介しています」

――では最後に、乳幼児にオススメのレシピを、作る際のポイントとともに教えてください。

乳幼児にオススメのレシピ

1「ホットケーキミックスでモチモチ豆腐蒸しパン」

<材料>

<作り方>

  1. 材料をすべて耐熱容器に入れ、粉っぽさがなくなるまで全体をよく混ぜる(スプーンで混ざります)
  2. ふんわりラップをかぶせ600wの電子レンジで4分~4分30秒加熱する(耐熱容器のフタをななめにかぶせるとラップの代わりになります)
  3. 加熱後、一部がわずかにベチャッとしている程度なら、5分ほどレンジ内に置き余熱で火を通す。耐熱容器を逆さにし、取り出してできあがり
    ※生っぽい部分が多い場合、耐熱容器から取り出し上下を逆にしてお皿にのせラップをふんわりかぶせ30秒~加熱してください

まりえさん「用意するものはホットケーキミックス絹豆腐サラダ油のみ。豆腐の香りが良い方向に出て、まさかのおいしさになります。驚きのモチモチ食感と甘さで子どもが喜んで食べます。

離乳食後期の赤ちゃんもOKです。卵と牛乳を使わずに子どもと一緒に作れるおすすめレシピです」

2「ほうれん草入りミートローフ」

<材料>

  • ◎豚ひき肉(牛豚あいびき肉)250g
  • 絹豆腐 150g
  • ◎パン粉 1/2カップ(約24g)
  • ◎焼肉のタレ 大さじ1
  • ◎塩 ひとつまみ~ふたつまみ
    (ひとつまみは、親指、人差し指、中指でかるくつまんだ量)
  • ほうれん草 1/2束(約100g)
  • とろけるチーズ 2枚(約30g)

<作り方>

  1. ほうれん草は根元部分を洗い、軸と葉が半々になるように並べラップを巻く
  2. そのままレンジに入れ600wの電子レンジで1分加熱し、ラップごと20秒ほど水につけてアクをとる。ラップを外し、よく手でしぼり水を切る
  3. 四角い耐熱容器に◎を入れ、ほうれん草をハサミで切り入れ、かきまぜる(ほうれん草は1センチ以内に切るのがおすすめ)
  4. とろけるチーズを表面にのせる。ふんわりラップをかぶせ、600wの電子レンジで7分加熱し、レンジのフタを閉めたまま5分ほど置いてできあがり(粗熱が取れてから切るのがおすすめ)

まりえさん「ほうれん草は細かく刻んで入れれば小さい子でも食べやすくなります。

焼肉のタレを入れずに塩ひとつまみで作ると離乳食期のお子さんも食べられます。娘が11ヶ月のときに食べていました」

料理が苦手な筆者もまりえさんのレシピにはお世話になっていますが、本当に簡単に手早くできるレシピばかりで、子ども・夫受けも抜群!

電子レンジボタンさえ押してしまえば、あとは子どもがグズっても料理は放置したまま対応できるのもうれしいですね。

子育て中の料理がグンと楽に&楽しくなるので、ぜひ『忙しい人専用「つくりおき食堂」の超簡単レシピ』、チェックしてみてくださいね。