20日に行われたブンデスリーガシュトゥットガルト戦でも華麗なループシュートを沈め、わずか126分間の出場で7得点目を挙げたドルトムントスペイン代表FWパコ・アルカセル。ブンデスリーガ史上最速ペースで得点を量産し続けている同選手の移籍形態をレンタルから移行すべく、ドルトムントが買い取りオプションの行使(完全移籍での獲得)を決断したようだ。

 ドイツ誌『kicker』日本語版によると、P・アルカセルの所属元であるバルセロナオスカー・グラウ代表が総会の席で、ドルトムントが買い取りオプションを行使することを認める発言を行ったという。

 グラウ氏は「ドルトムントは我々に、アルカセルの買い取りオプションを行使すると伝えてきたよ」とコメント。買い取りオプション行使時に発生する移籍金額は、レンタル料を含めて2300万ユーロ(約29億8000万円)と推定され、同選手は2023年までの新契約を締結することになるようだ。

 なお、ドルトムントのスポーツディレクターを務めるミヒャエル・ツォルク氏はドイツメディア『スカイ』に対して「重要なのは、我々にオプションを行使する機会があるということ。いい感じではあるが、選手や代理人との話し合いもある」と強調しつつも、「アルカセルはここでとても居心地よく過ごしているし、得点という形で素晴らしいパフォーマンスが実を結んでいる」とも言葉を続けており、買い取りオプション行使は決定的とみられている。

 P・アルカセルは1993年生まれの25歳。バレンシアの下部組織出身で、2012-13シーズンにはヘタフェへのレンタル移籍も経験した。2015-16シーズンのリーガ・エスパニョーラでは13ゴールを挙げ、2014-15シーズンに続いて2季連続となるリーグ戦2桁得点を記録。2016年8月末にバルセロナへの加入が発表され、5年契約を締結した。しかし昨シーズンはリーガ・エスパニョーラで17試合出場(先発は8試合)4得点にとどまり、今夏の移籍市場でドルトムントレンタル移籍で加入した。

シュトゥットガルト戦でもゴールを決めたパコ・アルカセル [写真]=Bongarts/Getty Images