ルンメニゲCEOらが報道姿勢を痛烈批判、メディアと険悪ムードに…
先ごろバイエルンの幹部が“怒り”の記者会見を開いてメディアと解説者の報道姿勢を痛烈に批判し、今後は選手たちを守っていくと表明した。これに不快感を覚えたメディアが批判的な反応を見せるなか、バイエルンのドイツ代表DFヨシュア・キミッヒは「最高の合図だった」と感謝のコメントを残した。
公式戦4試合未勝利となり、危機的状況だと報じられていたバイエルンは、現地時間19日にウリ・ヘーネス会長、カール=ハインツ・ルンメニゲCEO、ハサン・サリハミジッチSDが揃って会見に出席。チームに関するなんらかの重大発表かと思われたが、ルンメニゲCEOの口から出たのはメディア批判だった。
ルンメニゲCEOはニコ・コバチ監督や選手に対する報道には「恥知らずで敬意に欠け、攻撃的」なものがあったとし、「今日から我々は、このような誹謗中傷的な報道をこれ以上許さない」と宣言。このような報道スタイルを受け入れるわけにはいかないとし、「今、人々が読まされているものは批判とは無関係で、個々の選手、とりわけバイエルンの選手に対する報復」だと主張し、一部のメディアを名指しして誤報が広まったと訴えた。
この会見に各メディアは一斉に反応し、「南ドイツ新聞」は「FCバイエルンは称賛に値する素晴らしい幹部を擁する偉大なクラブだが、いずれにせよ、この金曜日にその権威はアンタッチャブルではなくなった」と報道。「キッカー」誌は「かつてあれほど見事だった最多優勝クラブは今や、傷つきやすく過敏になっている」と皮肉を込め、「BR online」は「バイエルン幹部らは、メディアを叱責することで明確な一線を越えた。自由な報道に対するこの攻撃は誤りであり、完全に不必要だ」と、否定的な論調で伝えている。
ヴォルフスブルク戦に勝利、キミッヒは首脳陣に感謝「結束し互いを守ることが重要」
こうしたなか、バイエルンは20日に行われたブンデスリーガ第8節の敵地ヴォルフスブルク戦に3-1と快勝。5試合ぶりに白星を手にした試合後、キミッヒはドイツ衛星放送「スカイ」のインタビューで「クラブがああやって選手たちの前に立ってくれ、選手たちを守ってくれたことは、最高の合図だったと思う」と、幹部の会見に感謝の意を示し、「連帯感を生み出すには、自分たちが結束し互いを守ることが重要」と続けた。
バイエルン幹部の会見は、多数のメディアのひんしゅくを買った。しかし、それがチームの団結力を促し、この日の勝利につながったのだとすれば、目的は達成されたのかもしれない。(Football ZONE web編集部)
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