プロ野球ドラフト会議、ファンにとっての楽しみは何と言っても抽選です。何球団競合するか。当たりくじを引くのは誰か。ドラフト1位候補の選手だけでなく、ファンもワクワクドキドキしながらその瞬間を見届けることでしょう。

 記憶や記録に残るのは当たりくじを引いたシーンですが、同時にこうも考えます。

「もしあの時、外れくじではなく、当たりくじを引いていたら、今のチームはどうなっていただろうか…」。

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 ジャイアンツファンのみなさま、お待たせしました。2006年以降のドラフト1位で競合の末、いきなり当たりくじを引いていたら、陣容はどのように変わっていたでしょうか。3つの例を検証してみました。

2006年高校生ドラフト
【抽選負け】愛工大名電堂上直倫
【外れ1位】光星学院坂本勇人

 堂上を引き当てなくてよかった・・・いやいや、そんな失礼なことを言っちゃいけません。でもG党みんなの本音ですよね。あの日、堂上を1位指名したのは巨人、中日、阪神の3球団。

 巨人が堂上の当たりくじを引いていたら、当時の補強ポイントだった「ポスト二岡を任せられる右打ちのショート」は確保できたため、「巨人・坂本」は誕生しなかったことでしょう。坂本勇人のいない読売巨人軍は考えられません。抽選で外れることが決して絶望とは限らない好例でしょう。

2011年ドラフト
【抽選負け】東海大菅野智之
【外れ1位】英明・松本竜也

 当時の監督は原辰徳さん。ご存じの通り、菅野は甥っ子ということで血縁関係にあることから、他球団はなかなか指名に踏み切れませんでした。ここで敢然と1位指名したのが日本ハム。巨人は抽選負けの屈辱を味わい、菅野は浪人を決断します。

 菅野は翌年の2012年、単独1位で巨人に入団しますが、もし2011年に菅野が入団していたら、翌年のドラフト1位はどうなっていたでしょう。肉食系のジャイアンツのこと、その年のナンバーワンで、メジャー挑戦を表明していた花巻東・大谷翔平投手を指名した可能性もあります。そしたら2年連続で巨人VS日本ハムの抽選になっていたかも・・・。この2チーム、トレードは活発ですし、仲がいいのか悪いのか、謎ですね。

2013年ドラフト
【抽選負け】東京ガス石川歩
【外れ1位】日本生命・小林誠司

 これまた2006年同様、「外してバンザイ」なドラフトかもしれません。捕手・小林のいないジャイアンツ、想像できますか。えっ、大城で十分だって?

そんなこと言わないで下さいよ。

 かつて山口俊と菅野、1年で2度のノーヒッターを捕手としてサポートした日本屈指のキャッチャーです。坂本に次ぐ女性人気を誇るだけに、「1位・小林」はスカウト部のファインプレーと言えるのではないでしょうか。

 一方、ルーキーイヤーから3年連続で2けた勝利をマークした石川のことですから、巨人でも先発ローテの軸として機能していたことは間違いありません。それでも「紳士たれ」を標榜するジャイアンツですから、トレードマークのヒゲは剃ることになったでしょうね・・・。

 今後のドラフトも「外れ1位」は誰になるのかにも注目しながら、運命の瞬間を楽しみたいものです。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

巨人軍ドラフト1位外れくじ史を考える もしあの時、当たりくじを引いていたら今頃は・・・