コンビニ

(TAGSTOCK1/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

23日、開業資金の補助金の約300万円を不正に受給したとして、大阪府千早赤阪村は弁当店の元経営者の男性(57)と妻(57)を詐欺容疑で西堺署に告訴した。

ネット上では一風変わった事件の経緯と、夫婦の「返還ペースの遅さ」に注目が集まっている。

■工事代金を上乗せして請求

もともとこの村にはこれまでコンビニが1軒もなかった。それを踏まえ、村では2016年に小売店などの新規出店に対して、開業資金を補助する制度を設置。そして、その補助を受ける形で、夫婦は昨年9月に弁当店を開店することに。

しかし今年6月、西堺署から「不正の疑いがある」と連絡を受けた村が確認したところ、夫婦が認めたため補助金の交付決定を取り消し。その後、店は閉店することになった。

読売オンライン」によると、開業にかかった工事代金が実際は150万円であるにも関わらず、604万円に偽造した領収書を提出し、村の補助金を不正受給した疑いがあるという。

なおこの夫婦に対し、村は補助金全額の返還を求めており、男性は22日までに20万円を納付。今後、月5万円のペースで返還する予定だという。

■「許せない」の声が相次ぐ

この報道に対し、ネット上では怒りの声が相次ぐことに。

・早く返しなさい

・ばれないとでも思ったんでしょうか。余りに浅はかですし、地元の方のことをバカにしすぎです

・経営がうまくいかなかったのではなく、最初から詐欺するつもりだったのなら、許せないな

■「村もズレてる」の声も

その一方で、「数百万でコンビニはできない」「飲食店を経営しても、採算を取るのは難しいのではないか」など、村の姿勢を楽観的ではないかと指摘する人の姿も。

・採算取れないからコンビニやらも出店しないわけで。詐欺がいいはずはないが、村も300万補助くらいでどうにかなると思ってるのならズレてると思う

・過疎地のコンビニって店舗自体の採算もそうだが、一店ポツンとある店に配送するトラックのガソリン代や、下手したらその為に増車したり弁当早く作ったり、その為の工場の人件費増など挙げればキリが無いほど色々な事が絡んでくる。村も「お金あげるからコンビニ建ててよ」であれば2,000万~3,000万は無いと現実には不可能だと思います

また、ネット民の中には「600万を不正受給したとして、月5万返済だと10年かかるのか?」など、返済ペースの遅さが気になった様子の人も見られた。

■コンビニに行く頻度とは

しらべぇ編集部は、全国20〜60代の男女1,358名を対象に「コンビニに行く回数」について調査を実施。その結果、男性の4割、女性の3割が「毎日1回以上行く」と答えた。

コンビニ(©ニュースサイトしらべぇ

役所や住人、そして弁当屋の元経営者の夫婦など、すべての人が不幸になってしまった今回の騒動。

一体どこに問題があったのか、きっちり反省し、学びにしていく必要がある。

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(文/しらべぇ編集部・尾道えぐ美

【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」 調査期間:2018年2月9日~2018年2月13日
対象:全国20代~60代の男女1,358名 (有効回答数)

「コンビニのない村」が弁当店元経営者を詐欺で告訴 「返還ペースの遅さ」に注目も