日本を訪れる中国人旅行客のマナーが問題となるケースが増えているが、こうした問題は中国国内でも「国外に恥を晒すこと」であるとして非難の対象となる。それゆえ、近年は旅行の際にはマナーに気をつけるよう呼びかける声が高まっているほか、実際にマナーに配慮して行動する旅行客も増えている。中国メディアの今日頭条は18日、日本に旅行に行く中国人旅行客に対し「日本でタブーとされていることを知っておくべきだ」と伝える記事を掲載した。

 近年の中国では日本旅行の人気が高まっている。中国人にとって日本は「漢字を使用している国で親近感がある」、「商品の質が良く、食べ物も美味しく、そして、清潔」だとして評価が高い。記事は、「郷に入っては郷に従え」という諺を用いたうえで、日本に行く前に「日本でタブーとされることを知っておくのは大切」であると指摘し、そのいくつかを紹介した。

 たとえば、日本では「物を食べながら歩いてはいけない」と指摘した。日本では基本的に食べ歩きは行儀が悪いとされていて、「飲食禁止と書かれてはいないが、日本人は食べながら歩いたりしない」と説明した。中国では街中の至る所で肉の串焼きをはじめとする軽食が売られていて、屋台で売られる地元の味を楽しみつつ街歩きをする人が多い。

 また、「歩き煙草」を挙げ、日本では喫煙可能な場所は非常に限られていて、公共の場所で喫煙すると罰金を科されることになると指摘した。中国は日本ほど喫煙に対して厳しくないため、日本では多くの場所が禁煙となっていることを知って驚くようだ。

 また、買い物を目的に日本を訪れる中国人も多いが、「決して値引き交渉をしてはいけない」と注意した。中国では買い物の際に、店主と掛け合いをしながら値引き交渉することを楽しむ人も多い。また、こうしたやり取りによって、商品の質や偽物ではないかを確かめることもできる。しかし、「日本では誠実な商売がされ、店側の利益も計算されているので、値引きを要求することは相手に失礼になる」と説明した。さらに、「知らない人を無許可で写真に撮ってはいけない」とし、特に人が大勢いる場所で気を付けるよう促した。

 多くの中国人が日本を訪れたいと思っているというのは嬉しいことであり、日中の相互理解という観点から見ても有益だ。だが、せっかくの旅行が逆に軋轢を生むことにならないようお互いが文化の違いを考慮に入れた対応をしていく必要があると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本と中国は結構違う、中国では問題ないのに「日本ではタブー」=中国メディア